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未来へ ページ13

珠「A!」


茂みに向かって歩いていた途中。


突然の母の声を聞くと同時に、右腕を「何か」がかすりました。


『……!』


急いでその「何か」を確認しようとした私が見たのは、1つの小刀だったのです。


驚いた私は、反射的に刀を抜き、ばっと振り向きざまに刃を振るいました。


『……!』


全く気配がなかったのにしっかりと感じる手応えに驚愕し、私は瞬時に飛び退きました。


現れたのは、巨大な体の鬼。


なんとか応戦しようと、私は刀を構えました。


けれど、距離があり、体も大きいはずなのに、一瞬で距離を詰められ、鬼は私の心臓に真っ直ぐ手を伸ばしました。


『……っ!』


その速さに反応出来ず、死を悟って目を瞑った瞬間に、またもや母の声が聞こえたのです。


珠「時の呼吸 終ノ型 爾今飛翔!」





その後、私の心臓が貫かれることはありませんでした。

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作者名:桜舞 | 作成日時:2021年1月10日 16時

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