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少しして、和くんが軍のことを国民に話に行き、戻ってきた。
二人だけの話は、もう少し整理してから和くんに何れ話すことにしよう、と心の中で決めた。
翔ちゃんはそれ以上何も話さなくて、今まで通りの素振りに戻った。
夜になり、寝る支度も整えて、ベッドに向かう。
和「A、」
『ん？』
和くんが月に照らされて優しく微笑む。
そしてそのまま、おいで、と言わんばかりに両手を広げてきた。
甘えさせてください、そういう時に必ずこうする。
ほら、やっぱり精神状態不安定になってる。
『仕方ないなぁ、大丈夫だよ、私は城から出ないようにするから』
それだけ言って、彼の腕の中にそっと入った。
優しく、でも強く私を抱きしめて髪に頬擦りをする和くん。
和「でもさ、いつか、あいつ来るんだよね」
『大野智？』
和「ん。…どうしましょ、俺怖いんですよ」
『和くん…』
和「あーばさんに聞いたのよ、色々」
『雅紀様はなんて？』
和「大野智は俺の友達だけど、Aちゃんを守るなら、出来ることは協力する…！多分…！、だってさ。笑っちゃうよね」
『ともだち』
過去を詳しく知らなかった私は、そこでダイヤの王国とクローバーの王国、そしてハートの王国の表面上の話を全て詳しく聞いた。
月はだいぶ高くなっていて、話も濃くて、驚いてばかりだった。
和「俺も、まさかあーばさんがそんな過去持ってるなんて知らないからさ」
『雅紀様にとっては大事な人…』
和「いやぁ〜ややこしいですね！」
『…』
和「でもさ、俺さ」
『？』
和「Aだけは誰にも渡さないから」
『…』
和「大野智になんか、渡さないよ」
もういい、寝よ、そう言って和くんの温もりが突然絶たれる。
悲しくて、泣きそうだった。
和くんも雅紀様も、翔ちゃんも、大野智も、
みんな解けない糸に絡まって苦しい思いをしてる。
平和な道はないのか。
考えれば考える程、苦しかった。
いつの間にか和くんはすっかり眠ってて。
またあの日の夜みたいに、でも、テラスには出ないで。
テラスの窓の側で声を殺して泣いた。
きっと国民が一番怯えてる、でもそれ以前に皆が上手くいかなくて苦しんでる。
なのに、運命(さだめ)というのは酷く厳しいもので。
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まりも - 小鳥遊勇希さん» お返事ありがとうございますっ！のんびり更新待ってます(*^ω^*)！ (2017年8月16日 20時) (
レス) id: 9c81278532 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊勇希(プロフ) - まりもさん» まりもさんこんばんは！コメント嬉しいです泣 同じ大野担ー！これからも色んな展開があるので楽しみにしててくださいませ。次の更新は14日くらいになりそうです〜 (2017年8月13日 0時) (レス) id: 77bd7f1e7d (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 大野担なので、ミステリアスなモンスターとしての大野君にドキドキしながら読んでますー！続き楽しみにしてます☆ (2017年8月12日 19時) (レス) id: 9c81278532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小鳥遊勇希 | 作成日時：2017年8月4日 1時
