じれったくて、あまったるい。

終わらせない ページ12

花火が終わった
花火大会が終わった
もう、今日が終わる、





A「本当に楽しかった！！急に誘ったのに一緒に行ってくれてありがと。浴衣まで着てくれて(笑)」

トミー「いや俺も楽しかったよ(笑)中学の時からAと一緒だけど 2人で遊ぶってことは中々無かったもんな」

A「そうそう！今度からは遊んでね(笑)
最後にさ、写真撮ろうよ、snowで！！」

トミー「折角の浴衣だしな、撮ろう」



大好きなトミーと、ツーショットを撮れるなんて。夢にも思ってなかった。




A「ネズミのやつにするね！！ほらほら、入って」

2人で写真を撮るのは、想定はしていたもののすごく距離が近い。
トミーの香りがする。大好きな匂い、落ち着く匂い。


トミー「すげ〜！！めっちゃこれ目でかくなるじゃん(笑)」

A「そうでしょ！！帰ったら送ったげるね！！」

トミー「よろしく(笑)じゃあ、俺用事あるからそろそろ行かなきゃ…」









ああそっか。一緒に帰れないんだった、
ここでさよならなんだ。






A「なんか、すごい寂しいんだけど用事なら仕方ないよね(笑)
また明日、学校で会お。」


トミー「また明日な。
じゃあな〜！」

A「バイバイ！！」









本当に今日は楽しかった。
私は一生この日を忘れないだろう。









トミーの歩く足は速かった。
私は遠くなっていくトミーの背中をずっと目で追い続けたが、もう理性の限界だった。









今から会う人が誰か知りたいだけ
その人が彼女なのか知りたいだけ









大好きなトミー
誰にも渡したくないトミー。






少しだけ、少しだけ、ほんの少しだけ。

尾行しよう。








ストーカーじゃないよ、
許して









理性が飛んでしまった私は、
足早に歩くトミーの跡をつけたのであった。







私の恋は、
私が終わらせない。

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