OA 5 ページ6
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夢を見ていた。
し 「A。俺結婚することになった」
「え…?」
そこには 少し大人になった私がいた。
し 「子供も産まれるんだよ。」
「嫌だ…」
し 「A?」
「結婚なんかしないで!嫌だ嫌だ嫌だ!!!」
し 「A!」
あ、ゆー兄が迷惑そうな顔してる。でも止められない。
「ずっとずっとゆー兄のことが好きだったの!他の女のとこになんか行かないで!!ねえ、行かないでよ…」
そこで目を覚ました。凄くリアルな夢… 怖くなった。ゆー兄が…
そうしていると 肩を叩かれ
し 「A?」
見上げると ゆー兄の姿が。
「ゆー兄…」
し 「すんげーうなされてたけどお前大丈夫か…」
思わずゆー兄の胸に飛び込んだ。
こんなにも夢で良かったと思えることなんてない。
し 「よしよし。」
優しい暖かい手で頭を撫でられる。凄く安心して 心臓の音が煩くなる。
「来てくれたんだ…」
し 「おん。かあさんから体調悪いって聞いたからよ。」
「嬉しい…」
両親が共働きな家では私が体調崩すといつもゆー兄は傍にいてくれた。
し 「さっき体温計ったら熱あったぞ。まったくー無理すんなよー」
そっか私熱あったんだ。だからあんな夢…
「ゆー兄…」
し 「ん?」
でも 夢がリアル過ぎて 本当のことなんじゃないかと思ってしまう。
凄く不安で凄く怖い。
「どこも行かんとって…ずっと…私の傍におって」
思わずいつも言えないような我儘を言ってしまう。
でも
し 「しゃーねーな!傍にいてやるわ!」
ゆー兄はちゃんと答えてくれる。それがどんだけ嬉しくてどれだけ安心するのかこの人には分からないだろう。
大好きな手に包まれる 私の手。心地よくて再び夢の中に落ちてく。
次は幸せな夢を見れるように祈りながら。
でも神様はそれを許してはくれなかった。
追い打ちをかけるように 私にまた試練を与えてくる。
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男 「お前って好きな人とかいんの?」
「は?なんで」
男 「なんとなく。」
「別におらんけど」
結局あの日からまた1日休んで 学校に復帰した。
そしたら クラスの1番仲のいい男子に聞かれた。
言えるわけないやん 兄が好きなんて
男 「じゃあさ 俺と付き合ってや」
時が止まったように感じる。
「…え?」
男 「俺、ずっとお前のこと好きやった。」
まさかの出来事だった。私が男子に告白されるなんて。
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わたあめ(プロフ) - いいお話でした! (2018年10月19日 23時) (レス) id: 710503ce15 (このIDを非表示/違反報告)
りなな - 楽しく読ませて頂いてます!続きが楽しみです!! (2018年9月18日 7時) (レス) id: 19d86a11f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2018年5月28日 21時