｢佐藤家の光 3｣

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今日のメニューは、オムライスとポテトサラダだ。

渉兄さんのオムライスは本当に美味しい。
それぞれ、上に乗せる卵の半熟具合の好みも違うから、人に合わせて渉兄さんは
その具合を絶妙に変えてくる。

俺は、しっかり焼いた方が好き。
みっくんは、ほどよく半熟な、ふわとろ〜が好きだから、今日も俺用とみっくん用と作ってくれていた。

ほんと、渉兄さんには頭が上がらないや。

宏「おむらぁちゅ、おいちぃねっ♪」

俊「うんっ、そうだね♪」

2人でもくもくとオムライスを食べた。
オムライスはスプーンで食べれるから、
みっくんからあーんを強請られることはなかった。

.....それが少し寂しかった←

宏「...ぽてとしゃらだもおーちぃよっ！♪.
...あ、、。」

俊「..ん？......あっ。」

みっくんがスプーンですくったポテトサラダを、じ...と見つめて固まるから、どうしたんだろ？って覗くと、そこにはオレンジ色の物体があった。

渉兄さん.....こっそり人参いれたな？

実はみっくんは、野菜があまり得意ではない。
ミニトマトは美味しいからってよく食べてくれるけれど、それ以外はからっきしダメで
料理担当の渉兄さんは、いつも頭を悩ませている。

その中でも特に人参とピーマンがみっくんは嫌いだ。

考えに考え抜いて、普通の食材に
細かく刻んで紛れ込ませる作戦に出ていたのだ。

今までその作戦で失敗した事などない。
例に漏れず、今さっきまでパクパク食べていたオムライスやポテトサラダにも、人参は入っている。

オムライスは、ケチャップに紛れてうまく
隠れているけれど、ポテトサラダはよーくよく見ると所々に人参がいる。

だが、食いしん坊のみっくんは、いちいち
食材なんてじっくり見ないから、見事に騙されて今の今まで、美味しそうにもぎゅもぎゅ食べていた。


がしかし。

細かく刻みきれていなかった部分があったのか、結構な大きさの人参が、今みっくんがすくったスプーンの中に鎮座していたのだ。

その人参を、みっくんは目ざとく見つけてしまったのだ。。

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