「佐藤家の光 2」

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俺のその問いかけに、みっくんは控えめにこくん...と頷いた。

宏「......みっくん..ちゅうしゃこぁくないもん.......うそちゅくから....としくん....らっこぉ.........」

嘘つかれた事で寂しさが生まれてしまったのか、優しく問いかける俺に、無害だと判断したのか、定かじゃないけれど...

俺に抱っこを求めてきた可愛くて健気なみっくんを、そっと抱き抱えた。

渉「そっかぁ、みっちゃん、嘘ついてごめんね？....注射が終わったら、本当にみんなでお出かけしよう？」

宏「.....やらっ！......そぇもうしょっ！」

俺の首にぎゅうっと抱きついて、
ふるふると首を振る。

太「嘘じゃないよ。.....宏とお出かけ、俺もしたい。」

健「高嗣が居ないのは残念だけど、なかなかみんな集まるのってないから、俺もしたいっ！」

裕「しよしよ〜♪.....ミツどこ行きたい？」

宏「........どこもいかにゃいっ！......おうちいぅっ！」

完全に意固地になってしまった.....汗

渉「そんな事言わないで〜。あっ！みっちゃんがこの前、行きたいって言ってた飴細工屋さんに行こうか？！」

太「あっ、それいい！俺も、行きたいって思ってたんだよ。」

裕「飴細工屋さん？」

渉「そそっ！この前テレビでやっててね。
飴細工専門店がオープンしたらしくて、金魚とか、動物とかの形の飴型作って売ってるんだって。みっちゃんそれ見て、行きたい！って言ってたから。」

健「そうなんだ〜！いいね、行こう！」

渉「.....ね、みっちゃん、どう？」

渉兄さんのその問いかけに、みっくんは
じ.......と渉兄さんを見つめる。

宏「.......やっ！」

ぷいっ

でもまだ信用出来ないのか、ぷいっと
そっぽ向いて、俺の首にぎゅうっと更に抱きついてきた。

渉「...みっちゃ〜ん。。嘘ついた事は本当に謝るよ。」

がっくりと渉兄さんが項垂れる。

それに裕くんが、やれやれ.....とため息を吐いた。

裕「....じゃあミツは、お留守番だ。」

宏「.......ふぇっ？」

裕「注射もお出かけも行きたくないなら、
ミツはお家で1人でお留守番だね。....残念だ。。」

宏「.......おゅしゅばん.....いやぁっ！泣」

またもみっくんの瞳に涙が溜まる。

裕「じゃあ、行こうよ！....俺もミツとお出かけしたいよ。.....ね？」

宏「............。」

裕くんのその優しい問いかけに、
こっくり...みっくんは頷いた。

パァっとみんなの顔が明るくなる。

良かった、良かった！！！

無事にみっくんの予防接種へ行けそうです！

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