めいちゃんにばれる ページ7
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毎週水曜日のあなめの放送が終わって、少しだけ3人で話していれば、部屋の扉が開いて彼女が顔を覗かせる。雰囲気的にもしかして、いま帰ってきたかとおもって。
「おかえり?遅かったね」
『……ん、ただいまあ』
疲れましたとても、って顔して俺に向かってくるAを正面から受け止めれば、イヤホンからは別の声が聞こえてくる。
「Aいま帰ってきたの?遅くない?」
「…………A?」
「…………え、なるせもしかして、めいちゃん知らない?」
心配した声のあらきと、明らかに戸惑ってるめいちゃん。忘れてた、めいちゃんはAと絡みが多い方でもないし、知らないんだった。
そんなことを思っていれば、2人から俺の名前を呼ぶ声が聞こえる。
「あーごめんごめん、めいちゃん知らない」
「え!なるせ、なに?え、なに?」
「ふ、すげー戸惑ってるじゃん」
「だって!おんなのひとの声だった!え!?なるせ?」
「ふは、うーるさ」
そんな会話をしていれば目の前のAは、目を見開いてこちらを見上げている。
「あは、ごめん。配信は切ってある、あらきとめいちゃんと繋がってるだけ」
『………………』
「Aちょっとこれつけて」
「Aさーん?」
『…………あらきさん?』
「久しぶりっすねえ、寝てる?」
『ふふ、寝てる、ちゃんと休んでる』
「あらき、嘘だよ。こいつ見張っとかないとだめ」
「なるせがいるから、大丈夫ってことっすか」
『そんなことないって、大人になった!』
「…………えっと………?」
「あ、やべ。A、めいちゃん会ったことあるよね?」
『ある、ライブ一緒に出たもん。めいちゃんお久しぶり〜?』
「………………っ、え!?ほしぴかさん!?」
「あ、Aと一致してなかったってことね」
「すーーーごい、いま思考巡らせた」
『めいちゃんも、A呼びでいいのに』
「いやいやいや!てか、え!?なるせと、え!?」
「ふっ、まあそーゆーことです」
「え、なんか、え?むかつくんだけど」
「あははっ、!」
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作者名:ミズタマ | 作成日時:2024年2月9日 0時