いつか居なくなるあの子の話【SEVENTEEN】

WZ ページ45

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HS「………ジュナ、席代わろうって」


JN「先に座ったのスニョアでしょ」


『…あはは、』







少し拗ねたような顔のスニョンと、それに面倒そうに眉をひそめるジュナと、二人を見て緊張が解れたように笑うA。


あの単純2人は気づいてなかっただろうけど、空気を読んでばかりで息がしづらそうなAを隣のヒョンたちはずっと窺ってたから、かなりいい働きをしたんじゃないかと思う。



いつもと同じように俺たちがいるんだと分かれば、アイツも安心したような顔を見せる。

きっとAはなんだかんだ言って、俺たちが大好きなんだよ。これは自負とか自惚れじゃなくって、ただ変えようのない事実だよな。





……あぁほんと、最初のころ「紅一点なんて認めない」「適性距離を保って深入りしない」なんてほざいてたのは誰だったんだろう。


今じゃ全員Aに絆されてしまった。








HS「ジュナこそズルくない？Aもなんか言ってってば〜！」

『えぇ、』

JN「知らないもん、A何も言っちゃダメだよ」

HS「そうやって独り占めみたいにされると余計なんだってーっ！」

JN「さっきまでスニョンが独り占めしてたんでしょー」

HS「俺のプライドみたいなものが許さないのー！」

『なにをそんな……』







一応収録中なので、静かに反抗するスニョン。

ジュナは相手にする気も無さそうだけど、Aは困ったように笑顔を浮かべていた。



………スニョンのはあれだな、ダメって言われると余計に……みたいなヤツ。


一度はAの笑顔で安心したような顔を見せたヒョンたちも、また少し首をかしげはじめる。









JS「……ジョンハナ、あの子たち何話してるの？」


JH「なんか、スニョアがジュニにAの隣の席代わってほしいんだって」


JS「あはは、子どもみたい」







ヒョンたちは、微笑ましそうに、心底可愛いというように笑ってみせた。





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