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と、ドアをノックする音がして。
準備お願いします、と、声をかけられた。
僕と聡は顔を見合わせ、また二人を見やる。
風磨くんが気怠そうに立ち上がったところだった。
一度鏡の前で髪型を確認し、ドアへ向かう。
健人くんがいるドアへ、だ。
「…………」
「…………」
二人の視線が絡まったと思った。
すぐに風磨くんは視線を外し、ずっと風磨くんを目で追っている健人くんの横、ドアノブに手を伸ばす。
その腕を、健人くんが掴んだ。
「……なに」
低い声で、風磨くんが健人くんを睨む。
うわあああ、まじか！
なにこの一触即発の雰囲気！！
やばくない！？と聡とハラハラしていると、健人くんの低い声がした。
「薬は？」
「…………」
「飲んでねぇだろ？」
「……べつに、」
「体調悪くないとか言うなよ。そんな顔して」
…んん？
薬？飲む？どーゆーこと？
そんな顔…ってただ不機嫌そうなだけじゃ…
チッと舌打ちが響いて聡と二人身体を震わすけど、健人くんは顔色ひとつ変えなかった。
「…平気だって」
「どこがだよ。どんどん悪くなってんじゃねぇか！」
「あーもう黙れって…」
「よくなるなら黙ってたよ。でもおまえ、もう立ってるのがやっとだろ？」
え？そうなの？
確かに怠そうには見えるけど…
風磨くん、怠そうにしていることも多いし、そんなに違いがわからない。
案の定、聡もぽかんと二人を見ている。
「風磨くん、調子悪かったの？」
「わかんない…でも、言われてみれば、今日全然喋ってなかったよね…？」
「…ちょっと鼻声じゃない？」
「あ、やっぱり？オレもいまそう思ってたとこ」
小声で話ながら様子を窺っていると、睨み合うようにしていた風磨くんが先にふぅと息を吐いた。
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水城（ミズシロ）(プロフ) - あふいさん» コメントありがとうございます。最近更新できていませんが、続きができたときはよろしくお願いします。 (2021年10月18日 19時) (
レス) id: 5d8211fb4f (このIDを非表示/違反報告)
あふい - 面白いです❗ (2021年10月18日 16時) (レス) @page14 id: 3848730b13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水城（ミズシロ） | 作成日時：2021年3月7日 23時
