. ページ10
.
帰宅した私は、部屋で薬の瓶と睨めっこをしていた。
「猫になるとか、そんなまさかね。
なるにしても、尾宅くんのことだからどうせ、頭から猫耳が生える〜とか、お尻から尻尾が生える〜とかその程度でしょ、萌え萌えきゅん！的なね」
…でもまぁ、それもちょっと面白そうかな。試しに飲んでみますか。
蓋を開け、トロっとした謎の液体をキュッと一飲みする。
「……。」
ん？
「………。」
あれ、
何も起きなくない？
「な、なーんだ、やっぱり猫になんてなれるわけないんだよ」
薬を飲んだせいか、喉が何だか気持ち悪い
リビングに水取りにいこ…。
そう思い、一歩踏み出した瞬間…
ドクン
鼓動が急に速くなる。
「くるしｯ………」
体もどんどん熱くなって、視界がぼんやりとする。
あ、これやばいかも
その瞬間、私は意識を失った。
--
--
「んん…私…」
確か薬を飲んだあと、体がおかしくなって……
てか今何時？
時間が気になり、スマホを探す。
「あれ…無いな…」
というかここ、私の部屋だよね。
なんか家具でかくね？
「あ、カバンあったあった」
たぶんこの中にスマホが…
そう思い、鞄に手を伸ばした瞬間、違和感に気付く。
「あれ、何この手」
自分の両手をグーパーすると、
ピンクの肉球がぷにぷにと動く。
「えっ？えっ？」
えっ？嘘。まってまって。
理解し難い事態。
恐る恐る、部屋にある姿見を覗くと
そこには、猫の姿の自分がいた。
--
--
はい、そしてね、冒頭に戻るわけですが。
ブルーの瞳に白く長い毛。耳はぴんと立っていて、尻尾は長くてふさふさしている。
そして頭にはピンクのリボンが付いている。
「これは…」
私は本当に猫になってしまった。
おうおうおうおう
どうしよう、自分で薬飲んどいてあれだけど、
今めっちゃパニックだよ！
だって本当に猫になると思わないもん！
とりあえず落ち着こうと思い、足元に落ちている
さっきまで自分が着ていた制服を、正座をしながらゆっくりとキレイに畳む。
「よし、出来た。いやしかし猫になると服を畳むのも一苦労ですな」
ちょっと喉渇いたな、水を飲みにいこう
「よいしょ」
部屋のドアを、ぴょんとジャンプして開ける。
廊下をトントンと歩き
階段を降りようとすると
「ニ"ャッ！」
さ「あ？」
さとみくんと鉢合わせてしまった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 213人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蝉-ｾﾐ-(プロフ) - みこさん» 一緒にしばきにいきましょう。把握ありがとうございます！ (2021年4月10日 17時) (
レス) id: 14e4c02b0e (このIDを非表示/違反報告)
みこ - 蝉-ｾﾐ-さん» 私もしばきますｗあと、把握です！ (2021年4月10日 16時) (レス) id: 2da466f456 (このIDを非表示/違反報告)
蝉-ｾﾐ-(プロフ) - みこさん» そうだそうだ！(便乗)あのキッズたちはあとで私がしばいておきますね( ^ω^ ) (2021年4月5日 21時) (レス) id: 14e4c02b0e (このIDを非表示/違反報告)
みこ - 最強エンターテイナーを面白くないと言うなああああああ！！！！！！ (2021年4月5日 20時) (レス) id: 2da466f456 (このIDを非表示/違反報告)
蝉-ｾﾐ-(プロフ) - 雨歌さん» 実際にこういう返しをする子がいたらかなりやばいですねwwありがとうございます。こういうコメントをもらえると頑張れます。これからもよろしくお願いします( ^ω^ ) (2021年4月4日 22時) (レス) id: 14e4c02b0e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蝉-ｾﾐ- | 作成日時：2021年2月3日 20時
