苺王子家の妹！2 【stpr】

風邪の功名。《紫》 ページ21

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「なーくんおはよー！」

な「Aちゃん、おはよう」




「すんすん」


今朝もなーくんに抱きつき、匂いチェック。





ｸﾝｸﾝ ｸﾝｸﾝ



くあ〜〜〜！！！この匂い、やっぱ何度嗅いでもたまんねぇな！



なーくんの匂い好きすぎてずっと嗅いでいたい〜〜！



はぁ〜最高〜〜！(ﾍﾝﾀｲ)





「なーくんの匂い好き〜〜」



な「匂い？」


「うん、そうだよー」


な「え〜、俺ってどんな匂いするの？」


「んとねー、爽やかで優しい匂い。」


な「いい匂い？」


「いい匂い！」




な「あははwそっか
ところでAちゃんはさ、今みたいな状態のとき、俺がいつもどんな気持ちでいるかわかる？」

「え？」


なーくんはくるりと振り向くと、後ろにいた私を、突然ぎゅっと抱きしめる。




「へっ？！なーくん…？きゅ、急にどうしたの…？」


な「Aちゃんは、どう…？」


「え？」


な「俺にこうされて、ドキドキする？」




えぇ？


ええと、まぁ…


すごい急だったから、びっくりはしてるけど…






な「俺ね、Aちゃんが抱きついてくるたびに、すごくドキドキしてるの」


「そ、そうなの？」


な「うん、ずっと心臓がうるさくって、嫌になる
可愛くて愛おしくて、ドキドキが止まんない」



なーくんは少しだけ体を離すと、真剣な顔でこちらを見つめる。




顔、赤い。





な「Aちゃん…俺、もう我慢出来ない」


「え？…って！わっ！！」





ﾄﾞｻｯ！



預けられた体重を支えきれず、床に倒れ込んでしまった。




「いたた…」





な「Aちゃん…」


名前を呼ばれると、熱い息が耳にかかる。


「ちょっ！」




あの、


ななな、なーくん？


どうしちゃったの？


なーくんてそういうキャラだっけ？




さとみくんやジェルくんならわかるけど…





てかここキッチン！いやそういう問題でもないけど！





な「はぁはぁ…」

耳元で、荒い息遣いが聞こえる。



やばいやばいやばいやばい！！


いつものなーくんじゃない！







やだ、ちょっとどうしよう。と焦ったが


そこからなーくんがなにかしてくる様子はなかった。






「なーくん？」




名前を呼んでみるが、ぐったりとしていて、返事はない。






「もしかして」


上に覆い被さるなーくんを横にどかし、ぴたりと額に手を当ててみる。








「あっつ！すごい熱！」









大変です。






なーくんが熱出して倒れました。






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