担任の正体 ページ7
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『………はい?』
……ダメだ。全部日本語のはずなのに何一つ理解できない。えっと、何でこの人また自己紹介した?
「んー、1から説明するからよーく聞いてね?」
『え、あ、うん』
「ボクは宇佐見!…っていうのは教師のときの名前で、ホントの名前は白兎。白い兎って書いてハクト!」
『う、うん………?』
「キミもまあ気づいたと思うけど、ここは『あんスタ』の世界。そして、ここにキミをつれてきたのはボクだよ」
『は、はあ…?』
……あー、やっぱり『あんスタ』だったか…。そして、今目の前にいるのが私をつれてきた犯人…ね……。
『……殴るか』
「あー待って待って殴らないで殴らないで〜。
……まあ、ボク全知全能の神様だからさ。キミを『こっち』に連れてくることなんて普通に出来ちゃうんだよね。すごいでしょ〜!」
『………、何で私だったの?』
「とくに理由はないよ。まあそういうことだから…頑張れ!あと詳しいことは携帯のメモを読んでね」
『…………。』
色々まだ聞きたいことはたくさんあるが、もうこいつは何も答える気がないのか、教室に先々進んで行った。
はあ、と大きいため息をついて、私もハクト…いや宇佐見?…………、クソウサでいっか。クソウサの後を追った。
「あ、トイレ行く?そこにあるけど」
『…じゃ、一応』
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洗面台で手を洗い、ハンカチで拭く。
そして、鏡に映った『自分』を見る。
…昨日までの『私』とは違って、綺麗で可愛い顔だ。青い瞳が綺麗…。本当にゲームの世界に来たんだなと改めて思う。
『(……なんか、あんずサンとちょっと似てる…?)』
…気のせいか。
……ん、あれ。首に…黒の、チョーカー…?これつけたままで大丈夫なのか?…まあいっか、外さなくて。
鏡から視線を外し、自分の携帯のメモをみる。確かここに、色々詳しいことが書かれてんだよな…。
[今から言うことは全部ホントのことだよ。面倒だから箇条書きにするね。あ、後で質問とかしないでね。質問の回数分キミのまつ毛がなくなっていくからね。
1.キミはここでは水瀬っていう名字だよ。名前は前と変わらないよ。
2.あんずちゃんはキミの『姉』。水瀬あんずちゃん。]
『えっ、』
2つ目の文章を読んで、携帯を落としそうになった。
え、あんずサン…って、あ、姉…なんだ。…だから顔を少し似てた、のか…あー、うん。なるほど…。
理解した私は、その続きをどんどん読んでいった。
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そると(プロフ) - 楽しみに待ってます! (2020年4月29日 20時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - そるとさん» そると様ありがとうございます(´˘`*)返信が遅くなってすみません……次いつ更新するか分かりませんが、頑張ります…! (2020年4月29日 19時) (レス) id: d845780461 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - とても面白かったです。!出来たら続きがでるのを楽しみに待ってます!無理はせずに更新頑張って下さい (2020年4月27日 20時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月 | 作成日時:2019年9月22日 20時