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51 (事件?解決) ページ1

高校をお借りしてのドラマ撮影、3回目。
マツリちゃんとの校庭での剣道対決で、私が一本を取れた時、何故か百と藤堂くん(小鳥遊事務所の候補生)とミナが血相変えて近くに来た。

『・・・なんでいるの・・・』

明らかにキャーって言いたげな目で喜んでそうなマツリちゃんはとりあえず置いといて。

持ってた竹刀を下ろしてポカンと百たちの方を見ると、百が怖い顔してズカズカ私に歩み?走り?寄る。
いや競歩だな、あれ。

かと思えば、ガッと両肩を掴まれて百の方を向かされた。ほんと顔が怖いよ?

「なんかわかんないけど勝ったのはおめでとーだけど!」
『え?ありがとう・・・?』
「怪我ない!?傷増えたり嫌がらせされてない!?」
『え・・・』

ギクッとする。
ホワイトデーの次の日の朝、誤魔化せたと思ったのに!
あれから何も言われなかったから。

「誤魔化してもダメだかんね!?Aがやられる位ならオレがその前にやる!!」
『それはダメ』
「なら教えて。巳波からは、陰口とか嫌がらせされてるって、ざっくりとしか教えてもらってないから。怪我は?」

ミナだと??

口止めしたのに、とミナをジロッと睨むように視線を向けると、ミナは何でもない事のように微笑んだ。

「黙っていてほしいとは言われましたが、私は、そうですねとしか答えていません。YesもNoも口にしていませんよ」
『う・・・』

そういやそう言われた。
分かったとか、うんとか頷いてくれる人が多かったから、ミナの“そうですね”も、前向きに取っちゃった。
いや、百にとって前向きではあるんだけど。

そうだ。ミナってこんな人だった。

「A、ここで言わないなら夜、隅々まで見るけど!?」
『昼から何言ってんの!?』
「そうでもしないと隠すじゃんか!」

百に黙ってもらうために手で塞ごうとすると、肩から手を離されて、ひょいとかわされる。
ムッとして追いかけた。

『ちょっと!?』
「暴力反対!」
『振るわないってば!黙ってもらおうと思っただけで!』
「口?えっち〜」
『何言ってんの!?』

結構私も体力ついたし素早くなったのに、百は全然捕まらない。
それどころか、余裕すらみせるように紙一重で私の手はかわされる。

「あらあら、仲むつまじい事ですね。しかも百さん、みなさんがいる所に誘導してらっしゃいます」
藤堂「本当〜。行きましょうか〜。マツリさんも」
マ「あ、はい・・・」

一生懸命百を追いかけている間に、撮影でみんなが集まってる場所に着いてしまった。

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作者名:miz | 作成日時:2021年7月3日 9時

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