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19 (瑠璃がいない日) ページ20

青色の水泳帽を被った、もっと小さな男の子と遊び始めてる。
それを見て、親とはぐれたわけじゃないんだとホッとする。
助けてくれた男性を見上げてから頭を下げた。


『ありがとうございました!』
「いいよ。ああいうのは気に入らなかっただけだ。君も1人でいない方がいい。泳がないならラッシュガード着るなりバスタオル被るなりしないと」


最もな意見なんだけど、ちょっとムッとする。
言い方が冷たいというか。
そこまで言われなきゃいけないほど私も悪いというのか。
ここみんな泳いでるプールじゃん。

いやでも助けてくれた人だし。
好みの声ではないけどイケボだし。いや、今関係ない。

近くの人が、岡崎〜!って言ってるのが聞こえると、助けてくれたイケボの眼鏡男子がそっちを向いた。


「今行く」


じゃあと手を掲げられ、お辞儀をする。

浮き輪持って、また同じ場所で瑠璃たちを待とうとして、ちょっと考えて、ムスッとしながらレジャーシートを敷いてる所に戻った。

あの人に言われたからじゃないもん。

そう思いながらもラッシュガードに袖を通して、スライダーの下付近で瑠璃たちを待った。

楽しげにスライダーを終えた瑠璃たちが降りてくると、お昼を一緒に食べてからまた少しプールに入る。
ナンパの事を言うと心配させちゃうかもしれないし、折角の楽しい時間の中で愚痴を口にしたくなくて黙っていた。





次の日。
いつものように瑠璃の家にやってきた。


「いらっしゃい。Aさん!」


笑顔で迎え入れてくれる百瀬くん。
笑顔でお邪魔しますとは言うも、ちょっと緊張。
おばさんが、後で飲み物持っていくわねとキッチンに引っ込んだ。


「もしかして緊張してる?」


八重歯をのぞかせて照れたように笑う百瀬くんに、頷きながら苦笑する。

いつもは瑠璃の部屋で3人で勉強しているけど、今日は瑠璃は夏期講習だとかでいないからだ。
つまり百瀬くんの部屋で勉強を教える。

初めての男の子の部屋。
弟の部屋は知ってるけど、それともちょっと意識が違うよね。

どうぞと言いながらドアを開けてくれて見えた百瀬くんの部屋は、きちんと整頓されていて、でも棚にはサッカー本とか壁にはサッカー選手のポスターだとか、あちこちに百瀬くんらしさが漂っている。

いやじっくり見るのは失礼か。


『サッカーほんとにすごい好きなんだね』
「うん!好き!」


無邪気な笑顔で返された言葉に、少しだけドキッとした。

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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります!ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります!読んでいただいてありがとうございます! (2021年11月23日 0時) (レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います!更新待ってます! (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:miz | 作成日時:2021年11月11日 13時

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