笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ50)

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思惑と捏造　4 ページ50

そうだろうな。
百は自分のせいって思っちゃっただろうから。

･･･「Aは？何かあったの？」

心配そうな声で聞いてくれる百に、ヤマさんのラビチャの内容を話した。

･･･「A、失態しちゃったの忘れてるだけじゃない？浮かれたり頭に血が上ると失言するじゃんか。オレの名前言ったり、部屋見てメッチャ嬉しそうにしたり。嬉しそうなのは、すんごい可愛いからオレとしては、ずっと見てたいんだけど！」

【浮かれたり頭に血が上ると失言･･･言い返せない･･･】

ああ、何か万にも前に言われた気がする･･･

『でも、やっぱり言ってないと思うんだよね。』

考えながら言う。
ナギと出会ってからは1年と少しだけど、そんな記憶はない。

すると電話の向こうで、百がちょっと悲しそうな声を出した。

･･･「うう･･･可愛いはスルーされましたか･･･」
『えっ！？可愛い！？』

あれ？言った？
あ、言った！

浮かれたりすると失言、って言葉が、ズドンって響いて頭に届いてなかった！

『え？えと･･･ありがとう？』

･･･「もぅ！いい！明日目の前で言ってやる！照れてるAにチューしてやる！！」

【照れて欲しかったのか･･･】

『予告されたら心の準備が出来て、照れないと思わない？』
･･･「え！えー？じゃあ忘れて！Aは何も聞かなかった！！ね？」

百が必死なのが伝わって、分かったと言いながらクスクス笑った。

･･･「ナギだけどさ、何か聞かれない限り、そのままにしておいたら？大和やユキみたいに思ってるだけかも知れないし、または自分の考えに確証が持てるまで聞かないようにしてるかもしれないし。」

『え？考えに確証って、当たる確率ほぼないでしょ。』

･･･「だからだよ。普通は、この人前世の記憶持ってんな、なんて思わないでしょ？怪しく思っても、どこから情報仕入れてるんだとか、裏で何してるんだって思う位。オレが思ったみたいに。」

『裏で何してるんだって思ってたんだ･･･』

ちょっとショック･･･
でも、それだけの事をしてたんだよね、多分。

へこみながら、反省と後悔の念を抱いていると、百が焦ったようにまくしたてた。

･･･「だ、大丈夫だって！一瞬！一瞬だけだから！Aが裏で何かしてるように見えなかったしさ！だからユキも大和も、占いみたいって納得してんだし！ナギもそうかもしんないから、そのままにしとこう！ね？ね？」

そうねと言って笑った。
明日の朝の時間を決めて、電話を切った。