笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ32)

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TRIGGERへのお祝い（裏）ページ32

【わー、遅くなったー！】

顔合わせの後、食事に誘われたのを、今回は約束があってと断るのに時間がかかってしまった。

中々引いてくれなかった。
共演者の榎本さん。

【あの人、売出し中のツクモの人だよね。裏ありそうなんだよなぁ。】

まぁ、それよりも、今日は！！
あれだよね、ドッキリって思いながら本物の事件のやつ。

どうしようかな。

カメラないけど、TRIGGERのファンの子だよね。

メイク必要？
ヤスがいないと変だよね。

駅から目的地まで歩く。
車のクラクションが軽く鳴って、思わず車道を見た。

「Aちゃん？」

『おじさん！え？今から行くんですか？』

「そうそう。乗って。一緒に行こうか。」

『あー･･･はい。』

苦笑い。

うわ。
私、戦わなきゃいけない系？
ああ、何か持ってくるんだった。

遅くなるのは分かってたのに。

「新しいシリーズの2時間ドラマだってね。どう？共演者は。」

おじさんが運転しながら聞いてくる。
心配はかけたくない。

『いい人たちですよ。監督さんも、探偵シリーズと同じ人だし、気心しれてる方が多いから安心。』

「そう。良かった。･･･ちなみに、百くんとは上手くいってるの？」
『えっ！？』

「僕に宣言したんだから、うまくいってなきゃオシオキだけどね。」

わぉ。
叔父さん、笑顔が怖いよ？

『あ、えと、仲いいですよ、ちゃんと。』

「そう。なんかあったら遠慮なく言ってね。おじさん、Aちゃん守るから！」

『あはは。ありがとう。･･････あ。』
「ん？」

『叔父さん、あそこのホームセンター寄ってもらってもいい？』

「パーティの後じゃ駄目なの？」
『今！すぐ！！』

叔父さんは笑って、ホームセンターの駐車場に停めてくれた。

『すぐ終わるから待ってて下さい！』

「大きいのじゃないの？僕が買うよ？」

『いえ！自分で買ってきます！』

言いながら店内へ入る。

【敵は１人だと思うけど･･･変わってたら困るしな。】

どちらにしろ叔父さんが一本背負いしてから警察に引き渡すまでの間、どうしても必要な物がある。
頑丈そうなロープを2パック買ってから車に戻った。

袋から取り出して鞄に入れる。
これで準備は良い。

取り敢えず、叔父さんに止められたけど、構わずヤスのメイクをさせてもらって、パーティ会場のレストランに、叔父さんと向かった。