笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】2 (ページ50)

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「どこか寄りたい所はない？連絡は？」

「あー･･･じゃあソウに連絡します。」

大和くんが壮五くんとの電話が終わると、謝ってきた。

「いいよ。気にしないで。･･･ああ、でも泊まる事は、千には内緒ね。」

「何でですか？」

「ずるいとか、言いそうでしょ。」

「ああ。そうですね。自分も泊まるとか。」

「そうそう。」

家に着いて、狭いけどと言いながら家に入れた。

「ベッドに寝てね。」
「え？でもそれじゃあ万理さんが･･･」

救急箱を持ってきて、座るように促す。
手当てをしながら言った。

「俺はソファで寝るよ。大和くんは映画の撮影中だし、大事な時期でしょ？体壊さないように、こういう時は甘えてくれると嬉しいな。」

「･･･すみません･･･」

救急箱をしまう。

「謝って欲しいんじゃないよ。元気に活躍して。･･･それで、いいお弁当用意させてよ。」

俺がそう言うと、大和くんが力なく笑った。
その日は疲れただろうって休んだのに、大和くんは中々寝つけないようだった。

次の日は一緒に家を出て、仕事帰りにラビチャしてもらってから家に泊まる話をした。

何食わぬ顔で事務所に顔を出した。

紡さんから話を聞いて、驚いたフリをする。
ところが、千が大和くんと話すると言う。

【え？千？･･･大丈夫か、あいつ。】

余計なこと言いそうなんだよな。
･･･というか、千って事は、Aが言ったか、百くんが言ったか。

大和くんの精神面を案じて、小さくため息を吐いた。

A今日、千の家で作曲のチェックして泊まる。ヤマさんもいるから良いよね?

【へえ？】

休憩中にラビチャを見てムカッとした。

いやいやいやいや。
そんなもんだった。

昔だって泊まりはしないものの、作曲に遅くまで付き合わせた事もある。
小鳥遊家まで俺が送っていった時が多かった。

千だと間違いなく送り狼になるから。

【何とかならないかな。相手が俺だと分からないにしても、男がいるアピールになる物。】

さすがにちょっと考える。
誕生日でもないけど。

カレンダーを見ると、付き合って3ヵ月位。

何かあげる理由にはちょうどいい。
いや、でも男がいるアピールになる物って束縛っぽくて、それもどうかとも思うし。
仕事上に影響して困らせる事は、したくない。

【純粋に何かあげるか。･･･会えるかどうかが問題だけど。】
万良いけど、十分気をつけろよ。特に千。

そう返信をして、何をあげようか色々考えていた。