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7 〜万side〜 ページ25

Aに振られた。


千からのラビチャに息を吐いた。
いつもの事だろ。
一緒に寝ようって言ったら、用があるって言われた。


【はあ!?】

一緒に寝よう!?
用がある!?
用がなかったら、一緒に寝るとでも!?

いや、待て待て。
千の事だ。
絶対何か足りない。
いつの話?用があるって。
福岡。ライブの次の日のオフ。


ホッと安堵の息を吐いた。

オフの日なら、千が普通に寝ていたいと思って誘ったのにダメだったという事だ。
出かけるならいいって言うのでもなく用って・・・?
福岡のライブ、行こうと思ってたのに。
オフ、誘おうと思ってたのにな。

残念な気持ちのまま、福岡のライブを見る。
Re:valeが成長した事に嬉しくなってると、ライブ後にAからラビチャが来た。

A明日オフなんだけど、万、空いてる?帰る?
泊まって行くよ。空いてる。
Aじゃあ、どっか行こう!


【え?用事あるんじゃないの?】

いいのか?
でもデートなんて、そうそう出来るもんじゃない。
折角のチャンス、フイにするのは嫌だな。

いいよ。行こうか。


ちょっと考えて、Aが喜びそうな所を前々から探してたから、俺に任せてくれる?と返信した。

朝早く起きて、揚げ物を宿泊施設で作ってもらい、お弁当を作ってから、待ち合わせの大分前の時間に着く。
近くのレンタカーを予約してたから、受け取りに行ってから駅へ着いた。

【良かった・・・間に合った。】

車に乗って貰って、藤で有名な園に着く。
想像以上に壮観。

Aも喜んでくれてホッとした。

藤のトンネルを歩くと人の多さでAが何度か人とぶつかりそうなのを見て、肩を寄せて歩く。

【ん?・・・強ばってる?】

Aが俯いている。
あんなに喜んでくれたのに、見ようともしない。

何で?

耳が真っ赤なのを確認すると、ああ、そうかと納得した。
笑って手を差し出した。

【手を繋ぐ方が良かったか。】

前まで、抱きしめても密着しても平気なようだったから気づかなかった。

男として意識されてるのが分かって嬉しい。

「凄い嬉しそう。良かった、連れてきて。」

『うん。凄い綺麗。ありがとう、万。』

上目遣いで笑顔を向けられた。

【ああ、かわいいな・・・】

周りを確認すると皆、藤に夢中。
心が求めるままにキスをした。

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作者名:miz | 作成日時:2019年7月28日 8時

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