笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】2 (ページ47)

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「ご飯一緒に食べる時間位しかないけどいい？」

一区切りついてから、Aの所に行った。
馴染みの店と個室のある店を提示すると、個室のある店がいいと言われた。

【珍しい･･･居酒屋だと個室の方がいいって言うけど、今日はお酒飲めないからな･･･】

警戒するような時期だったりするのか？
それとも、ちょっと高いの食べたい気分？･･･いや、それはないな。

店を予約してから、車で店に行く。
掘りごたつ形式の店。
座ってから適当に頼んだ。

「珍しいな。いつもなら馴染みの店って言いそうなのに。」
『じゃあ何で、どっちがいいって聞いたのよ。』
「いや、一応聞くだろ。」

Aが帽子とマスクを外して、髪を上にまとめてる。

「聞いて良かったんだろ？結果ここに来たんだから。」

『まあね。･･･ちょっと聞きたいこともあって。』

食事が運ばれてきて、２人でいただきますと手を合わせてから、俺は口を開いた。

「聞きたいこと？」

『うん。詳しい日時までは分からないんだけど、IDOLiSH７の子が家出するんだけど、泊まらせてあげる事出来る？』
「え？」

『ついでに、百にもお願いすると思うから、私の家で見張りさせてあげていい？』
「え？ちょ、ちょっと待って。」
『うん？』

衝撃な情報が多くて、一度に処理できない。

IDOLiSH7の子が家出？
泊まらせる？
百くんがAの家で見張り！？

どれに驚いてるというか、どれにも驚いてるというか。

「まず、それを回避するつもりは、ないんだよな。」
『ないね。1度均衡を崩さないとIDOLiSH7の絆も強くならないし、家出する人自身の葛藤も消化されない。』

Aは淡々と話しながら飲み物を飲む。

『当人は凄く大変だと思うけど、放っておくと他にも大変な問題が出てくるから、家出の時の行き先を早くに確保させてあげる事位しか手助け出来ない。』

食事を口にしながら、Aの話を聞く。

【加えて、未来を変えるつもりもない、か。】

IDOLiSH7の子たちが傷つくのは見たくない。
でも、Aが、これだけ自信を持って変えるつもりもないと言うなら良い。

変えたいと思ってるのに変えるのが怖い、とは違うようだし。

【まあ、もしそういう時になったら、変えなくてもいいから気にしないようにしてほしいけど。難しいだろうけど。】

俺が照明事故にあった時、自分の体をかえりみずに、俺に命の危険がないと分かっていても助けようとしたから、ああいう事はやめて欲しい。

命がいくつあっても足りない。