笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】2 (ページ46)

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MEZZO"を送って事務所に戻る。
事務所員の男性が何枚かの紙を持ってきた。

「大神さん、お疲れ様です！書類出来ました！」

「ありがとう。大変だったでしょ？見とくから今日あがってもいいよ。」

「いえ、訂正個所あれば、やってから帰ります！それまで明日の分前倒ししますから。」

「そう？じゃあすぐ見ちゃうから少し待ってね。」

言いながらコーヒーメーカーにコップをセットしてボタンを押す。
コポコポとコップに注がれていくコーヒーの横で書類を見た。

カップを持ってパソコンの前に座る。
書類を見て言った。

「問題ないよ。お疲れ様。社長に出しておくね。」

「ありがとうございます！じゃあお先失礼します！」

彼が去っていく方向を見送りながら、事務所内を見渡す。
俺入れてあと3人。
早く帰らせてあげないと。

なんて思ってると、廊下が少し騒がしい。
IDOLiSH7の子達でも来たかな？と思って見ると、Aだった。

さっき帰ろうとした子に何かあげてる。
お菓子？

『あ、万。』
「えっ！？紡さんの従兄弟だけじゃなくて、大神さんとも仲が良いんですか！？」

「『ああ、まぁ･･･』」

まさか付き合ってますとか、前一緒に音楽してたとか言えない。

Aと微妙な表情をしながら、Aに中で待ってるように言って、事務所員男性に手を振った。
Aは、差し入れも持ってきたらしい。

キリのいいとこまで早々に終わらせないと。
でもとりあえず紅茶淹れよう。

A用の紅茶をいれて行くと、Aが女性事務員にサインを書いてあげていた。

さすが。
ちゃんと会話をしながら相手を時々見て、サインを書いてる。
出来ない人もいるからな。

「Re:valeの千さんとの連ドラからファンなんです！一途な女の子の役！2時間ドラマになって、あのキスシーンなんて凄い、ああ良かったーって･･･あ、ありがとうございます！」

【！！】

思わず足が止まった。

『あはは。2年半前位だね。』

Aの笑い声に我に返って、Aに紅茶を出しながら、女性事務員に仕事してねと笑って言う。

「大神さん！すみません！Aさん、ありがとうございました！」

彼女が去る。
Aに、もうちょっと待っててと言いながらデスクへ戻った。

【Aのファーストキスか･･･】

Aも千も気にしてる様子はないんだよな。
知らないだけ？
今、Aは笑ってたけど。
俺もあの頃は堪えたけど。

まあ今は俺を見てくれてるんだから、と思いながら仕事をこなした。