メンバーにした理由 2 〜千side〜 ページ30
モモが言ってた。
Aはファンの子と同じ様なんだって。
それは、気持ちがわかると言う事かな。
「うん。そうね。モモもそうだろうね。」
『元ファンだからね。』
Aが笑う。
食事する所を頭に浮かべながら車を発進させた。
少しするとAが、何故メンバーにしたか理由を聞いたことないと言い出した。
あの日は、まだ鮮明に覚えている。
Dis Oneの曲を多少アレンジして弾いた音。
万が何かを言ってるのを最後まで聞くより早く、体が動いていた。
スポットライトなんてあたってないのに、あたってるように見えた。
その時は上手だと思った。今思えば、そうでもなかったけど。
生き生きしてて目が離せなかった。
懐かしい。
「自分の目と耳と脳が、Aがいる未来しか想像出来なくなった。･･･Re:valeとしてね。こんなに女性として好きになるなんて思わなかったし、モモとAが両思いだと思ってたけど、Aと付き合えて幸せだと思うよ。」
赤信号で止まる。
「運命だなんて言うつもりはないよ。でも、AがRe:valeになる以外の未来は、僕にはいらなかったよ。」
Aを見ると、ポロポロ涙をこぼしている。
「･･････泣かせようとは思ってなかったんだけど。」
笑って、Aの涙を指で拭う。
『ありがとう。』
Aが笑う。
それがとても綺麗だと思った。
吸い寄せられるように唇を重ねる。
離して、ちらっと信号を見ると、まだ赤。
今だろうと思って、思いのまま、言葉を紡いだ。
「A、結婚しよう。」
Aが目を見開く。
フッと微笑んで、頭を撫でた。
「僕は、人の心をうまく察することは出来ないし、Aにも万にも余計な言葉を言うなとか逆に言葉が足りないとか色々言われてるけど、それでも君を好きになった時から、想いは変わらない。」
クラクションの音がして、良いところなのにと思いながらアクセルを踏んだ。
「Aには苦労させると万に言われたけど、僕は僕の精一杯でAを愛してきたよ。」
路肩を見つけて停めた。
Aを見ると、顔が赤い。
「いいレストランとかじゃなくて悪いけど･･･。指輪もないけど。･･･僕と一緒になってくれる？」
認めないと言われるかもしれない。
そんな緊張や不安も少しあるけど。
Aがフッと笑う。
それに更に不安を覚えて顔を見た。
満面の笑顔でAが言った。
『はい。』
胸が締め付けられるように嬉しくて、再びAに唇を寄せた。
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ミズ ミズ(プロフ) - 伊織露維さん» いつもありがとうございます！気分はずっと書いていたいんですけど、体と時間は思うようにいきませんね(笑)でもお気遣いありがとうございます＾＾気をつけながら頑張ります！ (2019年8月5日 8時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
伊織露維(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです。更新を何より楽しみにしています。お疲れの出ませんように…。 (2019年8月5日 1時) (レス) id: 2aaf981a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月31日 8時
