モモと喧嘩の始まり 〜千side〜 ページ22
僕を真っ直ぐ見るモモの目。
本心で言ったんだと思うと、余計に腹が立つ。
モモといえども。
「へぇ、そう。」
「うん。だから･･･」
モモがホッとしたように言葉を紡ごうとしたのを遮った。
「分かった。僕を行かせないなら、解散しよう。」
「えっ？」
【こう言えば僕を行かせるしかなくなるだろう。】
「この話は終わりだ。ヤス、行ってくる。」
Aに言って荷物を手に取った。
Aがため息をついている。
『･･････分かった。私も行く。メイク取る。それなら百はマシでしょ。･･････百が守りたいものは守る。メイク落とし後の姿でね。』
【確かAとしてはツクモと一度も会話してないはず。Aを守れるか？】
ジッとAを見ると、揺るがなさそうな瞳。
まあ、Aもツクモは嫌いだし、いいか。と思って、笑って言った。
「上等。一緒においで。」
「えっ、ちょっ、待っ･･････」
楽屋から２人で出た。
Aがメイク落としのために化粧室へ行く。
【ツクモにこれ以上好き勝手させるわけにいかない。】
今しかないと思って、スマホで電話した。
「もしもし。千です。･･･志津雄さん、今少し時間良いですか？」
Aが戻って電話を切る。
モモに解散しないと言いに行くらしい。
すぐ戻ってきて言われた。
『言って良いことと悪いことがあるよね。』
「それは僕に言ってるの？モモに対して？」
『両方。』
Aは呆れたように言った。
・
ツクモの家に行った次の日、モモが仕事前に話をしようと言い出したから早めに行った。
「おはよう、ユキ。」
「おはよう。」
機嫌が悪そう。
でも、僕だってモモには腹を立てている。
昨日僕をバカにした。
ツクモが根はいいと騙した。
もっとずっと最初から、Aの言うことを一番に信じておけば良かった。
Aはツクモと会ったことがないから、噂だけで鵜呑みにして反対してるんだろうとも思っていた。
最初の僕の勘も大事にすれば良かった。
【こんな自分にも腹が立つ。】
「昨日、Aから電話あったよ。失敗したって。」
「失敗？成功の間違いだろ。」
「オレ、志津雄さんの引退会見、聞いてなかった。何で急にしたの？」
「いいだろう。遅かれ速かれ決まっていた。志津雄さんは説得に失敗してたらしいから。」
「だからって、ユキが昨日行くことなかっただろ！オレは引退は、もう少し後の予定だった！」
声が大きくなってくモモに苛ついた。
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ミズ ミズ(プロフ) - 伊織露維さん» いつもありがとうございます！気分はずっと書いていたいんですけど、体と時間は思うようにいきませんね(笑)でもお気遣いありがとうございます＾＾気をつけながら頑張ります！ (2019年8月5日 8時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
伊織露維(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです。更新を何より楽しみにしています。お疲れの出ませんように…。 (2019年8月5日 1時) (レス) id: 2aaf981a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月31日 8時
