NO DOUBTのカフェ 2 〜千side〜 ページ21
３人で食事をしてると、モモが思い出したように言った。
「そういやさ、Aの実家は２人で行ったんでしょ？ユキの実家は行かないの？」
「落ち着いたら行く。モモも一緒にどう？」
「え？結婚の挨拶なら、オレはお邪魔だよ？」
『結婚の挨拶しないよ。』
モモの言葉に間髪入れずに言うAは、表情を変えずにサンドイッチを食べている。
「え？何で？まだなの？」
キョトンとして僕を見るモモに、まだと答えると、Aが驚いたように僕を見た。
『何で私が認めないって言ったのか、理由分かったの？』
「おおよそ、ね。」
『ふーん･･･』
あ、ちょっと嬉しそう。
頬が少し緩んでる。
かわいい。
取り敢えず、おかりんと社長には話した。
問題はA本人。
【時期までは時間があるから、焦らなくてもいい。ゆっくり考えよう。】
フッと笑って、スープを口にした。
モモが結婚と言えば･･･と、モモのお姉さんが婚約者を連れてきて食事をするという話をした。
へえ。
確か万のファンだった人。
Aの反応が薄い。
お姉さんかモモの母親に聞いたんだろうな。
モモとの家族と仲良いとか、ちょっと妬ける。
だからと言って、僕の家族と仲良くとかは別にいいけど。
食事が終わって3人で仕事に行く。
筋肉痛が辛いけど、今日は物凄く嬉しそうなAを見れた。
【僕がちゃんとプロポーズしたら、今日以上に喜んでくれるかな。】
そんな幸せな気持ちだった。
仕事の終わりに、モモから、ツクモに呼ばれたと聞くまでは。
・
「僕が行く。」
「えっ？それこそユキが行く必要ないでしょ？ヤスも何とか言って！」
『ええ･･･私はどっちでもいいよ。』
「彼女じゃんか！」
Aは困ったように眉をハの字にした。
Aが彼女だからと言って、言われて意見を変えるつもりは毛頭ない。
『私が言ったからって、言うこと聞くような人じゃないよ。だから千が音楽辞めようとした時、百にお願いしたんだから。』
モモはグッと悔しそうに唇を噛む。
モモにはもう、ツクモと関係を続けて欲しくない。
僕が行く事に、もう何も言わないだろうと思った矢先、モモが静かに口を開いた。
「･･････了さんは精神攻撃が得意なんだ。ユキはトラウマが多いだろ。泣かされて帰って来ちゃうとオレが嫌だ。何するか分からないから行かないで！」
精神攻撃。
トラウマ。
泣かされる。
何かが頭のどこかでプツンと切れた音がした。
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ミズ ミズ(プロフ) - 伊織露維さん» いつもありがとうございます！気分はずっと書いていたいんですけど、体と時間は思うようにいきませんね(笑)でもお気遣いありがとうございます＾＾気をつけながら頑張ります！ (2019年8月5日 8時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
伊織露維(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです。更新を何より楽しみにしています。お疲れの出ませんように…。 (2019年8月5日 1時) (レス) id: 2aaf981a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月31日 8時
