認めなよ。 ページ37
映画撮影の休憩中、百とラビチャした。
「やけにニコニコしてるね。モモ?」
『ああ、千。・・・・・・そんなにニコニコしてた?』
「まあね。」
千とヤマさんにヤキモチ妬いてるの、かわいいなあって思いながらやり取りしてたからかな。
緩んだであろう頬をグニグニ触ってると、千にスマホを取られた。
「モモのヤキモチ。」
『あはは。そう。かわいいよね。でも、もう少しで休憩終わりだから、ちょっとこのままラビチャが終わるのって後味悪・・・・・・何で勝手に打ってんの。』
「僕が守るって言っとく。」
『いや、あんたの方が危険でしょ。』
「何てこと言うんだ、一途なのに。」
『はあ!?まだそんな事言ってんの?いつの話よ。』
「・・・現在進行形?」
『最悪。』
言いながらスマホを返して貰うと、百が千の事をイケメンと言ってよろしくしている文がある。
【こんなのに、よろしくすんなや。】
自分の身は自分で・・・
ちょっとイラついて、素っ気ない文を送ってしまったら、その言い方は駄目だと怒られた。
「撮影再開します!」
うわ、タイミング悪い。
取りあえず今から仕事だから後で連絡するって言わないと。
ああ、でも打つより言う方が早い。
急いで電話する。
ずっとラビチャだから電話に出るだろう。
1コールで出てくれてホッとしてると、千に睨まれた。
うわ、怖・・・
分かってるよ。
私の出番じゃなくてもさっさと話、切り上げろって言いたいんでしょ!
・・・「もしもし!ハニー?」
【ハニー・・・・・・】
Aの時に呼ばれた事がないためか、ヤスのスイッチに切り替わってしまった。
「これから仕事。じゃあね。」
切った後でハッとする。
【やっちゃった・・・・・・】
本当にタイミング悪い。
めっちゃ怒ってるみたいになっちゃった。
いや、千相手の百の態度には、ヤキモチみたく思ったけど!
終わったら絶対謝ろう。
いや、でも、急に浮かれたようにハニーって言われるのも、どうなんだろ。
これはヤスのスイッチが入ったのは言っておこう。
「Aさん、出番です。」
『はい!』
現場のマネージャーに貴重品の鞄を渡して、撮影に臨んだ。
・
「じゃあA、僕、大和くんと帰るから。」
『お疲れ様でーす。』
肩をポンと叩かれ、小さく、また後でと言われる。
千の家で作曲。
いや、ほとんど口出し予定ないけどね。
「百くんが反省してるって、後で謝りたいと仰ってましたよ。」
おかりんが戻ってきてそう言った。
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作者名:miz | 作成日時:2019年5月16日 5時