Twelve Fantasia Tour � �2 ページ10
「あー！完全に気になってる感じじゃん！それをちょっと興味ないみたいにした！めっちゃジェラシーだよ！」
「いやいや、嫉妬する所？」
『百、千は自分で万に聞くつもりだよ。それで、既読無視されるの。』
千「えっ？既読無視までが一連の流れ！？」
「えっ？･･･いや、でもそういう事じゃないの！」
私はため息をついてポツリと言った。
『やっぱり千が一番よね、百は･･･』
「えっ！？そんな事ないよ！？･･･はっ！ヤキモチ！？可愛い！ヤスだけだよ！」
百が再度、私を抱きしめようと腕を広げると、千が言う。
「え？僕の立場は？」
また千の方に百が向く。
私の所へ戻ったり千の所へ行ったり、百は忙しそうだ。
「ユキも大好き！」
『浮気者。』
「もう！どうしろと！！」
百が若干オーバー気味に言うと、おかりんが流石に口出ししてきた。
「３人共ストーップ！ではOKで返答しておきますね。ヤスさんは楽譜もこちらで用意しておきます。大丈夫だと思いますが皆さん練習しておいて下さい！」
『分かった。』
「忘れてないって、おかりん！練習もライブも旅行もまるっと全部楽しんじゃおう！」
「モモは欲張りだな。」
「だけどユキもヤスも同じ気持ちでしょ？」
「あぁ、もちろん。」
『うん。楽しみだね。』
「うん！全員で頑張ってファンのみんなとハッピーになろう！」
百は元気よく笑顔で言った。
仕事が終わると百は、ヤスの姿のままで！と言って、変装してCDショップに行きたいと言い出した。
今日からDis oneのCDが一般発売するからだ。
『嫌な予感しかしないんですが。天との約束間に合うの？』
「大丈夫だって！まだ1時間半あるから！」
『千、すんごい爆笑してるけど･･･』
言って、涙を溜める程に笑っている千を見た。
百は嬉しそうに千を見た後、私の方へ向いた。
「何でヤスは笑わないのさ。」
『は？ヤスの顔で笑えと？』
私って、だいぶ自制心あると思う。
鼻メガネをかけて行くと言い出した百が、実際に鼻メガネかけると千が吹いて笑いが止まらなくなった。
対して記憶のおかげで想定内だった私は、あぁ意外と似合う。なんて思っていた。
反応ない私に
「面白すぎて顔の筋肉壊れちゃった？」
なんて言って、鼻メガネのままの顔でコテンと首を傾げるから、眼鏡を取ってやった。
『こんなのかけなくても、素顔のほうがいいな。』
って、にこやかに言ったのに百は譲らなかった。
「この方が面白いでしょ？」
そりゃそうだけどさ。
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作者名：miz | 作成日時：2019年4月19日 5時
