ゲレンデ企画! ページ25
新幹線の中で紡の隣に座ろうとすると、百に腕を引っ張られた。
「ヤスはオレの隣!」
『えー?つむちゃんといたい!』
「宿泊部屋、一緒じゃんか!それ以外一緒にいて!」
「はいはい、邪魔だから座って下さい。」
百と一緒に、天に押されて近くの席に座った。
「最近、天が辛辣。先輩に向かってなんて事を!」
『あーあ。百と座っちゃった。』
「ちょっと!?」
慌ててる百に笑いながら対応していると、通路の向こう側で千とヤマさんが言い合ってた。
「ここ空いてるよね。」
「空いてませーん。先輩、他当たって下さい。」
「もう皆座っちゃったよ。やったね。大和くんの隣。」
「ユキ!通路挟んでるけどオレとも隣!」
「Re:vale3人隣でハッピーだね、モモ。」
「ユキ・・・!」
「・・・モモ!」
「うるさくするなら、他行ってもらえますか先輩。」
『千と百で隣になればいいでしょ?私、千と代わるよ。』
「それはダメ。オレの隣!」
百が言いながら、こっそり手を繋いできた。
微笑みながら力を込め返すと、嬉しそうに笑ってくれる。
周りの迷惑にならないように、小声で話した。
『完全に旅行気分だよね。何か遊ぶの持ってきたの?』
「だって皆で旅行したかったんだもん。ウノ持ってきた。」
ああ、お詣りした時にゲットしたやつ。
『最近私、ピコピコハンマー持ち歩いてないわ。』
「持ってくれば楽しいのに。」
『ツッコミ用に?』
「三月とか使いそうじゃない?」
想像してみた。
『あはは、かわいい。環や陸だと遊ぶ意味で似合うよね。』
「純粋な方が似合うかぁ。じゃあオレは?」
『似合うけど純粋じゃない。』
「えっ?純粋でしょ。」
『え?したたかでしょ。』
「モモちゃんのイメージが!」
急に声を大きくしたからびっくりした。
『いや、この前雑誌で特集してたよね?大人な百。』
あれを実際に見れるのって、この世界にいるからだよね。
大人な百って記憶でいっぱい知ってるけど、同じ位格好良かった。
「恥ずかしい・・・!・・・でも!でもヤスなら、もっと大人なモモちゃん知って!」
百が手を離してギュッと抱きついてくる。
『ちょ・・・っ、は、離して。』
【なんて恥ずかしい事を公共の場で!!】
「・・・ダメ?」
『・・・っいや、その、仕事中・・・』
かの泣くような声でお互いに話す。
心臓の音が煩い。
「帰ってから・・・」
『うぅ・・・』
泣きそう・・・
何とか頷くと、離れた百は嬉しそうに笑った。
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月19日 5時