バーベキューへ 2 ページ24
車を降りて、千と海岸沿いを歩く。
万と3人でよく来たねとか、あの頃は千の女の人への対応が酷かったとか、千の実家も私の実家も実は行ったことがない事とか話をした。
海鮮を買ってからメイクをしようとすると千に止められた。
「ヤスとしては、おにぎりの差し入れで参加でいいんじゃない?Aの方がモモは喜ぶよ。」
『この前、めっちゃため息つかれたけど?』
「それでも。」
千が譲る気配もなかったし皆もいるし楽しい事も知ってるから、じゃあいいかと思ってメイクを止めた。
「あ、Aっちだ。」
百「ん?あれ?ホントだ。」
着くと百が笑顔で寄ってきた。
「ヤスは?」
「モモは、こっちの方が楽しいでしょう?」
「イチャイチャ・・・」
『どっちでも、しないってば。』
笑って言うと百も笑って、私の腕を取って皆の所へ引っ張って行く。
「皆ー!ユキとAが来たー!」
「お姉ちゃん!飲み物何飲む?いっぱいあるの。陸さんが当たりばかり引いちゃって・・・」
紡がそう言って、テーブルに並んだ飲み物を見せてくれた。
『わー凄い。りっくんって引きが凄いよね。ゲームといい福引きといい・・・』
「そうそう、りっくんすげーよな。Aっちも何か引いてもらったの?」
『ゲームの推しキャラが出た。りっくん神!』
「へぇ、モモに似てるの出たの。」
千の言葉に百が驚いた顔をした。
「えっ!?皆、Aがやってるゲーム知ってるの!?オレだけ最近まで知らなかったの!?」
ああ、確かに百以外とは話してたかも。
【だって本人に似てるなんて、恥ずかしくて言えない。】
烏龍茶を飲みながら、私がしてるゲームの話をしている百と千とたまちゃんを見ていると、おかりんが来た。
「問題なく終わりましたか?」
『うん。許してもらえたよ。おかりんは、つむちゃんと沢山話した?』
「小鳥遊さんとも、他の芸能関係者とも沢山お話しました。有意義でしたよ。」
『そりゃ良かった。』
それからバーベキューでどんな事があったのか皆から沢山話を聞いた。
千の車で送って貰う前に、おかりんが千の車に来た。
「明日から一泊二日でゲレンデとライブツアーです。朝早いので、特に千くん起きて下さいよ?」
「はいはい。」
「じゃあオレ、自分の用意したらユキの家に泊まる!」
「『じゃあお願いします。』」
4人で笑った。
バーベキューの後に、万と電話ででも話しとけば良かったと後悔する事になるなんて思わなかった。
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月19日 5時