今のモモの想い 2 〜千side〜 ページ33
「やめてくれ・・・頼む・・・」
頭を下げた。
Aが顔を真っ赤にして泣きそうなのを見た。
モモが本気になったら、僕に適うわけがない。
元々、モモとAは両思いだったんだから。
タイミングが違えば、2人は付き合っていたに違いないのに。
何度も何度も、そう思ってきた。
「ええ!?ユキ、頭上げて!?」
「嫌だ。・・・・・・Aを手放したくない。」
『千・・・。』
「とっ、取らないって!ユキとお似合いだって思ってるんだからさ!凄く大事ではあるけどユキに対する気持ちと、Aに対する気持ちは似てるよ。ごめん。ちょっと懐かしかったから。」
顔を上げた。
モモが嬉しそうに笑っていた。
「それ位、オレにとっては過去に出来てんの。2人が幸せなら、これ以上ない位にオレはハッピーだよ。」
ホッと息を吐いた。
【あれ?でもAは?モモの言葉に真っ赤になって泣きそうな顔をしていた。】
見ると、困ったように眉を下げて笑っているA。
『私にとっても過去だよ。でなきゃ千と付き合わないよ。こんな自分勝手な寂しがり屋、好き好んで付き合うなんて、私どうかしてるけど。』
「ちょっと。」
思わず突っ込んだ。
『でも、タイプじゃなくたってなんだって、好きだって思ったら仕方ないよね。本能は好きって言ってるけど、理性が嫌だって言うのだって仕方ないと思うの。』
「それ、本当に僕の事、好きって言えるの?」
思わず頬が引きつった。
本当に時々、思ってることズバズバ言うよね。
僕も大概だけどさ、Aも大概だと思うよ。
ほら、モモだって頬が引きつってる。
『言えるよ。言えないなら、とっくのとうに別れてる。』
「やめて。嫌だ。」
『あはは。ありがとう。嬉しい。』
嬉しい?
Aを見ると、嬉しそうに目を細めて微笑んでいる。
心臓がドクンと鳴った。
「あれ?ユキ、顔赤い。」
「え?」
「あはは。ユキにこんな顔させられるのって、Aだけだよね!テレビでしちゃったらモモちゃん妬いちゃう!ね、A!」
え?僕、どんな顔してるの。
Aを見ると、Aも赤い。
『何回か見てるわ。』
「え?これ見て耐えられるの!?さすがA、ユキ耐性強い。」
『いや、さすがに・・・。』
「えっ!じゃあお持ち帰り!?」
【え?なにそれ。】
色々期待しちゃうんだけど。
でもツアー中は無理・・・・・・あ。
Aがモモの頭をはたいた。
Aに怒られてるモモを見て笑った。
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ミズ ミズ(プロフ) - 麗妃さん» いえ!身内からのリクエストで既に万ルート希望の声があったので、構想はあるものの「あ、これ短い」と思ってお蔵入りの可能性はあったので、嬉しいです。ありがとうございます!頑張ります! (2019年4月18日 14時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - 誤字ありました!万さんルートです。誤字失礼致しました。 (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - ミズ ミズさん» ミズ ミズさんのストーリー展開が本当に好きで、万さん不ルートを作ってくださるだけで幸せです!ですから、大丈夫です!これからも応援しつつ、作品を楽しませていただきたいと思っています。これからも頑張って下さい!長文失礼致しました。 (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - ミズ ミズさん» ええ、え、本当ですか!?正直駄目元だったので、とても嬉しいです!!万さんの立場も分かっているつもりですし、もう色々なルートを書いているミズ ミズさんも大変だとと思います。なので無理しない程度に、ミズ ミズさんの考えているストーリーを恵んで下さい! (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミズ ミズ(プロフ) - 麗妃さん» いつもありがとうございます!万ルートは、万が主人公の事を一番分かってる位置にいる為、この後のストーリー展開予定での葛藤が消化されやすくて、他ルートのネタバレ的な物になってしまうので、書くなら他が第三部途中位ならと思いますが、いかがですか? (2019年4月18日 14時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月9日 10時