8話 やっとの事で ページ9
「沖田隊長が勝ったアアア!!!」
「俺ヒヤヒヤしたぜ!見てて緊張したぁ」
「あの女すげえな!何者だあ?!」
面を叩かれた後、周りの真選組の人達がガヤガヤと騒ぎ出す
私…負けたのか。そう、か…
「アンタ、俺に勝てる程の実力はまだまだ持っちゃあいねぇがいい腕はしてますぜ」
「ありがとう、ございます」
汗一つかかず、ポーカーフェイスを崩さない彼にそう言われたのは少しだけ嬉しかった
馬乗りからようやく足を退いて貰い、ぱんぱんと服に着いた埃を払う
「Aちゃん!お疲れ〜見てて凄かったよ!」
半泣き状態で此方に駆け寄ってきた近藤さんと何やら難しそうな顔をしている土方さんが駆け寄ってきた
「あの近藤さん、土方さん、私…」
「Aちゃん!ぜひ真選組に入ってくれ!」
「え!?でも私負けましたけど…」
「あれだけ総悟とやり合えてたし中々腕があるやつだと思った。真選組にいれば力にもなる。…認めてやるよ」
「ひ、土方さん…!?」
「は!?ちょ、うぉぉおおお!?」
あまりの嬉しさにあんなにも反対していた土方さんに思わず抱きつこうとするが土方さんに逃げられる
今体力も殆ど残っていないというのにふらふらとした足元で土方さんを追いかけ回す
すると後ろから手首をパシ、と掴んでくる人が。
「やめなせェ。あんなもん追いかけちゃあアンタ、クソバカマヨラーになっちまいまさァ」
「おいどういうことだ総悟!!」
「総悟もいいよな、Aちゃんが入ってくれるの!」
「ええ、こういう奴ほど調教のしがいがありまさァ」
「え、あの」
保っていたポーカーフェイスはどこに行ったのかニヤリと気味が悪いほど口角を上げる彼
…え、変なスイッチ入れちゃったかな
「…そういえば、貴方のお名前って」
「そういや自己紹介がまだだったねィ。真選組一番隊隊長、沖田総悟でさァ」
「Aです。これからよろしくお願いします」
「お前上の名前はねえのか」
「はい、夜兎族と地球人のハーフ人なもんですので」
「「…は」」
そう言うと何故か土方さんだけは頭を抱えていた
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作者名:みずみや。 | 作成日時:2018年12月9日 22時