お守りします。【沖田総悟】 (ページ21)

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20話誤解ですページ21

「見覚え、あるよな」

「…………いいえ」

「あれおっかしいなァ、この女銀髪の男を引きずってどっかに連れてったって通報があったんだけど」

「ごめんなさい私です」

憎たらしい口調でそう言いながら、あまりにも見覚えのある行為に思わず土下座をかました

「いだっ！？」

すると背中にドン、と片足を乗っけて踵でグリグリとこねくり回し始める

地味に強い力で足を押し付けているせいか、かなり背中が痛い

このサディストめ…ってか今通報って言った…？

「サドォ！Aに何するアルか！その足を離せえ！」

「おめーは黙ってろ」

「ぐふっ」

その光景を見た神楽ちゃんが沖田さんに刃向かって来たようだが、それも彼の手で顔面を押さえつけられ制止される

「通報ってどういうことだよ」

「町の住民が真選組に自販機を持った女が銀髪の男を襲おうとしているっていう写真付きの通報があったんでさァ」

「は！？」

「しかもよくよくその写真を見て見りゃ旦那とコイツ。今日入隊したばっかのてめーがいきなり何してんでィ。クビになりてェのか」

圧がかかった声でそう訴えかける沖田さんに、グリグリと足を押し付けられているせいで顔があげられない

きっと凄い形相で睨まれているに違いない、あの声で見なくても分かる

それはそうと、その通報ってとんだ誤解を招いているような気が…

「ち、ちょっ、と沖田さん。それ誤解です、って」

「…誤解？」

「銀さん、が自販機の下に、落とした三百円を拾おうとして、たのを、私が持ち上げて、助けただけ、です」

「そうだぜ総一郎くん。俺ァAに助けられただけだって」

「…それ話を詳しく聞かせてもらいやすか。あと総悟です」

*

「…じゃあこれはそこにたまたま居合わせた住民が勘違いして、変な誤解を招いたまま通報されたって事ですかィ」

「多分そうだと思います…銀さんを襲おうだなんて思ったことないです。初対面ですし」

「いきなり女の子が自販機持つなんてそりゃ通報されてもおかしくはないけどな」

「す、すいません？」

「何で疑問形なんでィ」

万事屋三人と向かい合わせになって鼻をほじりながらそう言う銀さん

なんとか背中に乗っていた足を退けられ、グリグリやられていた部分がじわじわと痛みがまだ走っている