大人の色気8 ページ17
*
Aside
次の瞬間、零さんが私を見下ろしていた。
理解が遅れたが、どうやら車の中に押し倒されたらしい。
「そーゆーことって、こーゆことだろ?」
意地悪げな顔で言う零さんは、私の両手を、動けないように頭の上で固定している。
そして愛おしそうに私を見つめた。
「どれだけ僕が我慢してきたか」
「いいだろ?」と零さんはキスをして、片手でドレスをお腹辺りまで下げた。ベルに選んでもらったレースの下着が露わになる。
「きゃあっ」
恥ずかしさのあまり抵抗しようと思ったが、手を左手で押さえられているので動けない。
「……っ」
零さんは顔を背けた。
「…白か」
「え?」
「いや、なんでもない」
誤魔化したなと思ったら、零さんはキスを鎖骨に落とした。
「綺麗だ」
その言葉で私の体の温度が急激に上がる。
「でもいつものAでも、僕は興奮する」
「この格好あまり好きじゃないですか?」
「いや、好きだ。すごく似合ってるし。ただいつものAより、理性を保つのが難しいからな」
「…保たなくていいですよ?理性」
「……」
零さんは3秒ほどポカンとした顔のままフリーズした。
「…その格好で言うのはやめてくれ」
と、困ったように笑うと、もう一度優しく唇を重ねた。
「もしAに覚悟ががあると言うなら、僕は大学卒業まで待てそうにない」
零さんはゆっくり私のドレスに手をかける。
私はゴクリと固唾を呑んだ。
「なーんて。ここではしないさ」
そう言って零さんは笑うと、下がっていたドレスを元に戻す。
そしてゆっくりと口元に弧を描いた。
「…来週の日曜の夜、空いてるか?」
ーー「大人の色気」ENDーー
おまけ
「バーボン、貴方、Aとベットインしたことはあって?」
「はあ?!」
「その様子だとなさそうね。さすがむっつr」
「ちょっと、そんなこと言うためにわざわざ呼び出したんですか…?!」
「まあ、そんなとこね。貴方の大事な子猫ちゃんが私といるなんて、気が気じゃないでしょう?」
「彼女とは初対面ですけど?」
「誤魔化さなくてもいいわ。私、Aのこと気に入っちゃった。まあ見限られないように頑張りなさい」
「はあ…」
「バーボン、耳貸して」
そして耳元で囁く。
「Aの下着、何色だと思う?」
「は……?」
バーボンの顔が、みるみるうちに赤く染まっていくのを見て、ベルモットは笑いながらAの待つ車へ戻った。
(いくらなんでもウブすぎよ)
475人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
曇天に笑う - じゃあいいや誘わなかったら良かったですね! (2019年5月19日 23時) (レス) id: 96967fede0 (このIDを非表示/違反報告)
みずきち(プロフ) - 曇天に笑うさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!合作をしたことがなく、やってみたい気持ちは山々ですが、私生活が忙しくて、この作品でも精一杯なので、やったとしても迷惑をかけてしまうと思います。なので申し訳ないですが、今回はお断りさせていただきます。すみません (2019年5月12日 23時) (レス) id: 0505c061d5 (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う - みずきちさん» よかったら合作しませんか? (2019年5月12日 17時) (レス) id: 96967fede0 (このIDを非表示/違反報告)
みずきち(プロフ) - えれちょむさん» えれちょむさん〜とっても嬉しいコメントありがとうございます!!ベルモットいいですよねえ!つい書いていて夢中になっちゃいます笑応援ありがとうございます!これからも頑張りますね!! (2019年5月4日 21時) (レス) id: 0505c061d5 (このIDを非表示/違反報告)
えれちょむ(プロフ) - ピュアな感じで読んでて微笑ましいお話です、(なんか上から目線ですいません)ベルモットが個人的に好きで、出てきたことに興奮しておりますー!続きも気になります、更新頑張ってくださいね (2019年5月4日 17時) (レス) id: e7dac9cba1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みいみい | 作成日時:2019年5月1日 23時