【歌い手】憧れのあなたと【あほの坂田】 (ページ8)

今日:6 hit、昨日:9 hit、合計:1,820 hit

6.バレたページ8

「天月さんにファンになってもらえてるのは、もうぶっ倒れそうなくらい嬉しいんですが…私ってそんな人気なんですか？」

正直これが1番の疑問だった。

さかたんに追いつくために歌い手を始めたが、ほかの理由として歌い手の世界に入ってみたかったというのもあった。いざ足を踏み入れてみると、やっぱ想像していた通り、とても楽しかった。アンチとかも沢山あったけどね。
だから途中から目標に向かって頑張るよりも、自分が勝手に楽しんでる気持ちの方が強かった。
人気があるなんて考えてもみなかったかもしれない。

すると、天月さんは私の質問に驚いたような顔をしてこう言った。

「何言ってるんですか！ミリオン動画とかもたくさんあるし、僕の友達も如月さんのファン多いですよ。まふくんとか、うらたさんとか、あと歌詞さんとかも好きって言ってましたし」

「え、私めっちゃ見られてますやん。なんか急に恥ずかしくなってきました」

「ふふｗあ、そういえば坂田が1番気に入ってたかな」

「さかたんが！？」

予想外のことを言われ、思わず立ち上がって聞き返す。

「う、うん。坂田がどうかした？」

「…あ、いえ、何でもないです」

さかたんが歌い手の中で1番好きだということは、まだリスナーさんにも言ってない。知ってるのは歌い手好きのリア友数名くらいだ。

言ってしまったら本人に迷惑がかかってしまうかなと思い、今までずっと秘密にしてきた。
いくら天月さんでも言うわけには行かない。なんか私の変なプライドがあるから。

「………そういえば如月さん、昨日の生放送で憧れの歌い手さんがいるって言ってましたよね？」

「そ、そうでしたっけ？」

「今の反応見て思ったんですけど、その人って坂田ですよね？」

天月さんがニヤニヤしながら聞いてくる。
こいつ…気づいてやがる。

「い、いやぁそうじゃないかも知れませんよーあはは…」

「嘘、つかないんですよね？」

お、お前も脅し攻撃かぁぁぁぁ！！

「………はい。天月さんのおっしゃる通りでございます…」

あっさりバレた…。