【歌い手】憧れのあなたと【あほの坂田】 (ページ40)

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38.ノープロブレムページ40

「はあ…もう、なんだったの…？」

ただ今、家に帰ってきましたAでございます。
なんとか終電にも間に合って、全速力で家まで走ってきました。
玄関に入った瞬間、力が抜けてしまった私は玄関に座り込んでおります。

「長時間ダッシュして超疲れた…今日はもう寝よう…うん、そうしよう」

体力的にも精神的にもキツくて、何をする気も起こらなかったので、さっさと寝ようと寝室へ向かう。風呂は明日の朝にシャワー浴びるくらいでいいか。
歯磨きと着替えをしなきゃだけど、あまりに疲れてしまったので誘惑に負け、ベットに倒れ込む。

「はああ～ベット最高。布団最高」

やっぱり疲れている時に横になるのは気持ちがいいもので、自然と睡魔が襲ってくる。
あぁ…ダメだ…まず着替えてから寝ないと…

＿＿＿プルルル、プルルル

「わあっ！？」

いい感じに眠たくなっている時に突然、私の携帯が大音量で鳴ったため、大声をあげて驚いてしまう。

誰からだろう…
も、もしかして、さかたん…から？
酔いが覚めてさっきのことについて電話してきたのかもしれない。

「うう…そうだったらどうしよ…」

恐る恐る着信画面を見ると、そこには『天月さん』の文字があった。
「よかった…」と一息ついて、電話に出る。

「はい、もしもし」

『あ、Aちゃん！遅くにごめんね。寝てた？』

「いえいえ！全然！で、どうしました？」

『えっとねー、明日のことなんだけど、集合場所決めてないなーって思ってさ。いつもの所に10時くらいでいいかな？』

「明日…あ。ああ！ぜ、全然大丈夫ですよ！！」

『…ん？どうしたの？なんか歯切れ悪いけど大丈夫？』

「はい！ノープロブレムです！！！」

さっきの出来事で、すっかり明日の約束のことが頭から抜けていた。
「忘れてました～てへぺろってぃ☆」なんて言えるはずもなく、慌てて誤魔化す。

『そ、そう…Aちゃんが大丈夫ならいいけど…じゃ、そゆことでまた明日ね！』

「はい！おやすみなさいー」

電話を切り、ふぅ…とため息をつく。

いや、完全に忘れてたわ。明日、天月さんと遊ぶんだった！早く寝ないと！

ぱぱっと着替え、歯磨きを終えて布団に入る。明日はちょっと早めに起きて朝シャンして出かけよう。
そう思いながら目を瞑る。

一瞬、さかたんのことを思い出したが、考えていたら眠れなくなりそうなので、考えちゃダメだと自分に言い聞かせ私は眠りについた。