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異常な日常 ページ4

脳裏に残るあの声を溜息と共に吐き出し、ベットを降りる。季節はまだ初秋に差し掛かっているところだが、朝方は冷え込むことが多く、薄手のカーディガンを羽織ったAはカーテンを開け、日光を浴びる。

人間の脳は日光を浴びることで覚醒すると言われている。微睡みから醒めたAはキッチンへと向かい、朝食を作り始めた。

2台持ちしている携帯の1台が呼出音を響かせたのは、食事を済ませ学校規定の制服に着替え終わった頃だった。黒いフレームのそれを取ったAは学習用のデスクに着き、ペンとメモを用意した。

「はい、もしもし」

「情報屋のシノさんでお間違えないでしょうか」

「はい、シノです」

良く通る声を持つ男性は情報を提供して欲しいと話をもちかける。

「申し遅れましたが私、入間と申します。10年前ヨコハマで起きた銀行強盗事件について情報を探していおり、シノさんにお電話致しました。」

無機質な重みを持つそれはAの手を滑り落ち、黒塗りの木材質のデスクで鈍い音が響く。暫く唖然とした後に、携帯を落としたと認識したのは電話口から聞こえる声からだった。

「大丈夫ですか?随分と大きな音がしましたけど」

「だ、大丈夫です、申し訳ありません。」

スマホを落としてしまって、と説明すれば安堵の声が聞こえる。今まで長いことこの裏社会に関わってきたが、ここまで人間味のあると言うべきか、人情のある人は珍しい。

「それで、その情報を求める意図をお聞きしても?」

意図を聞くのは今回が例外ではなく、客に対して全員に聞く。提供した情報が悪用されて、犯罪に繋がってAも諸共逮捕、なんて笑えない冗談だ。

「やはり利用目的を聞いてくるのは本当だったのですね。分かりました。電話口で話すより会った方が早いでしょう。いつならご予定空いてますか」

「今日の午後7時頃なら大丈夫です。」

「それでは合流場所はメールで送っておきます」

失礼しました。と最後に一言告げられ、電話が切れる。確認すると、入間銃兎という名前の者から確かにメールが送られていた。

___銃…兎さんか。銃…ね、随分と嫌な名前をしてるな…

スマホを閉じたAは大判の付箋に"今夜7時、入間さん"と可愛らしい兎を描き、壁にかけてあるウッドボードに貼り付ける。そこで時間を確認すると、かなり不味い時間帯だった。

塗り重ねた嘘→←お初にお目にかかります



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雪@そらなー - 鵠さん» 作ったよ〜!裏切り+愛=呪いで検索かけたら出ると思う! (2018年12月12日 20時) (レス) id: a70a7db5f1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 相澤雪さん» ありがとう!もし作ったら教えてね (2018年12月7日 22時) (レス) id: c75e48906d (このIDを非表示/違反報告)
相澤雪 - めちゃめちゃ参考になった!更新頑張って!! (2018年12月7日 15時) (レス) id: a70a7db5f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年12月3日 22時

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