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会場中を走り回ってやっと見つけた
精一杯の声量でその名前を呼ぶ
「若！！！」
大きな背中が揺れ、こちらを振り返った
その瞳には珍しく少しの動揺が滲んでいて
私はまた声を張り上げる
幼い頃避けていたのは、嫌っていたのは
若でも世間でもない
何も出来ない自分を知ることだ
「私はもう、バレーはしないけど！」
今日は雲ひとつない晴天
「若のことずっとずっと応援してるから！」
澄み切った空からは太陽の暖かい陽射しが注がれている
「っだから、日本でも世界でも宇宙でも、若のバレーで驚かせていってよ！」
心地の良い風が私と若の間を通り過ぎた
ふ、と目を細めて笑った若はたった一言、
「ああ」
とだけ
そう言って私から遠のいていった
伸ばしかけた手は当然届かない
小さくなる背中をじっと見つめて踵を返す
私のスマホには、新しく登録された連絡先がひとつ
青城のみんなの元へ帰ろう
大きく一歩を踏み出した
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観月(プロフ) - アキさん» 大丈夫ですありがとうございます！！！そう言っていただけるともっと更新頑張れます…！ 本当にありがとうございます！！ (2020年10月7日 20時) (
レス) id: d67a3f96a5 (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - コメントさせてもらっても大丈夫でしょうか。このお話大好きで更新通知が来るたびワクワクしています^_^ありがとうございます (2020年10月7日 16時) (レス) id: 91cac48c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：観月
| 作成日時：2020年10月4日 17時
