番外編リクエスト「土曜のジャージ」 ページ11
天気のいい土曜の朝。
まだ早いせいか河川敷に人気はあまりなく、穏やかな空気が漂っていて気持ちいい。
「・・・ふぁあ」
寝不足ではないのに、思わず欠伸がこぼれ、慌てて口を押さえる。
・・・まあ、誰も見てないよね。そう思った時。
「「・・・二ノ瀬、眠そうだな」」
「!!?」
背後から聞こえた声に、ビクッと振り向く。・・・佇む黒髪のジャージ男子が視界に入って、ため息が出た。
「諏訪くん。こんなところでどうしたの?」
諏 「ランニングだ。基礎体力は大切だろ」
「ここまで・・・!?」
諏訪くんの最寄り駅から私の住むこの地域の駅までは、電車で15分くらい。けどそれを徒歩、というか、走って来たとなると・・・末恐ろしい。
諏 「二ノ瀬は?散歩か?」
「うん。そんなとこ。───・・・わ、」
頷いたところで、腕に水滴が落ちてきた。涙・・・?なんてそんな乙女チックな展開はなく。
空を見上げると同時に、小粒の雨が降る。
変わらず晴れているので、どうやら天気雨らしい。
近くをさっと見回してみる。雨宿りできそうなところは・・・ない。
「諏訪くん、もしよかったら家に・・・」
言いながら振り向くと、ちょうど折り畳み傘を開いているところだった。あ、あるならいいか。と思い、方向転換したが、同時に声がかかった。
諏 「送っていく」
頷いてしまったのは、風邪は引きたくないと、そう考えたからだ。・・・それだけだ。
++++
「諏訪くん、肩濡れてるよ。傘向けなよ」
諏 「二ノ瀬が濡れる」
「自分の傘でしょ」
諏 「ダメだ」
傘を押し付けあいながら歩く。途中、通りすがりのおばあさんに笑われてしまった。恥ずかしいったらない。
時折肩が触れるのがなんだか気恥ずかしく、顔を逸らす。
自宅が見えてきて、
「諏訪くん、ここでいいよ。ありがとう」
諏 「いや・・・最後まで送る」
「でも、雨強くなったら」
諏 「そんなに変わらない。それに、・・・」
言ったきり、詰まったように黙ってしまった諏訪くん。どうしたんだろう。
「それに?」
諏 「・・・それに、
風邪引かれて休まれたら、隣がいなくて・・・その、寂しいだろ」
「・・・へ、へえ」
なんだこれ。少女漫画かい。
その日は最後まで、なんだか変な雰囲気だった。
++++
ハッハハハ・・・訳の分からない終わり方ですみません((
リクエストありがとうございました!
50人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あかり(プロフ) - 京さん» いやほんとに、作者自身も唯人くんのキャラ変に恐怖を感じております…。考えてもいない展開に進んでて作者もびっくりっす←ありがとうございます!冬休みなんで今こそ亀更新を改善しようと試みております!! (2018年12月27日 12時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 何!?もうこわい!唯人君どうしたん!?ストーカー通り越してサイコストーカーやで!?((失礼しました。あまりの変化ぶりにちょっとリアルでいそう…。と思ったのでつい((宮古君のほうも楽しみですねぇ!更新頑張ってください! (2018年12月27日 9時) (レス) id: abb6f0cd00 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - まひろさん» ありがとうございます!宮古くんPartの方が明らかに長いですねすみませんんん(( (2018年12月11日 22時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
まひろ - リク早速書いてくださりありがとうございます!宮古くんの裏?の本音みたいなのが見れてすごくよかったです!!ありがとうございました(´ω`) (2018年12月11日 7時) (レス) id: e1cfe1ea92 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 夜さん» リクありがとうございます!それはもう、諏訪くんは手塩にかけてかわいさを磨いております!←諏訪&主人公でちょっとむずっとする関係のふたりの日常で書かせていただきます!)^o^( (2018年12月10日 21時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ