諏訪くんは普通じゃない

番外編｢諏訪くんは怒らない｣ ページ28

最近諏訪くんが出てこないので､番外編を作りました！

テーマはそのまま！｢諏訪くんを怒らせよう！｣←

Aと諏訪くんの稽古が始まってから､一ヶ月くらい経ったころのお話という設定｡


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貴方side




私はあることに気づいた｡



諏訪くんが怒る姿を見たことがないという事実｡


･･･そういう人って怒らせたくならない？


ということで､早速いってみよう！





【作戦１】・机に落書き



諏 ｢･･･？｣



休み時間をトイレに使ったらしい諏訪くんは､自分の席までくると首を傾げて机を見つめた｡


そこには先ほど私が描いた｢バナナウシ｣←がある｡


さあどうだ諏訪くん､うざかろう？腹立たしかろう？

怒ってみせなさ､『カシャッ｡』･･･ん？



唐突なシャッター音に､思わず諏訪くんを見上げると､彼は机に向けてスマホを構えていた｡



｢な､なにしてるの･･･？｣



震える声で尋ねる私に､諏訪くんは真顔のまま､



諏 ｢かわいかったから､撮った｣



｢･･･あ､そう｣





･･･机に落書き作戦､失敗｡






【作戦２】・ボールペンのインク芯の場所入れ替え



うーん､我ながらやってることがしょぼい気もするけど･･･まあいいか｡


諏訪くんにボールペンを借り､彼の死角でインクを入れ替える｡



｢ありがとう､諏訪くん｡はい｣


諏 ｢ああ｡どういたしまして｣



丁寧か！ツッコミたいのを必死で抑え､再び諏訪くんの手に渡ったボールペンを見つめる｡


諏訪くんの手が動き､元は赤､今は緑のインクが入ったところに触れ､芯を出した｡



息をつめる私の横で､諏訪くんはノートにペン先をつける｡


さあ気づくか､諏訪くん｡怒れ怒れ！



さらさらさらららん｡さらららんらん｡



しかし､諏訪くんの手は止まらない｡


･･･あれ､まさか､もしかして､




気づいて､ない？



･･･インク入れ替え作戦､失敗｡





【本命･作戦３】カレーを奪う



食堂でカレーを食べる諏訪くんを見つけ､きつねうどんを持って隣に座る｡


｢いい？｣


諏 ｢ああ｣




短い返しをした諏訪くんは､再びスプーンでカレーをすくう｡



私は素早くスプーンを奪い､自分の口に突っ込んだ｡これよく考えたら間接キスになるな｡･･･まいいか｡


どうだ諏訪くん､これはさすがに･･････､！！？




諏 ｢ｼｭﾝ…｣



やめてなにそれ｡子犬いじめてる気分！


ずるいよ諏訪くん！



【結果】


諏訪くんは怒らない｡

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