19話「タイムマシーンは使えない」 ページ20
諏 「・・・二ノ瀬、少しいいか」
授業を終えて、鞄に荷物を詰めていると、諏訪くんがこちらを向いてそう言ってきた。
気まずさが残るまま、小さくうなずいた。
諏訪くんは、悪いな、とつぶやくように口にしてから、ゆっくりと唇を開く。
諏 「今日は、稽古を休みにしてほしい。二ノ瀬に、聞きたいことがあるんだ」
「それは、いいけど・・・聞きたいこと、って?」
だいたい見当はついているのに、聞くのが怖くて、わざと尋ねる。
けど、諏訪くんは少しもためらわずに言葉を次いだ。
諏 「どうして俺を避ける」
「!・・・避けてなんか、」
諏 「避けてるだろ」
「・・・」
何も言い返せず、黙ってうつむく。
もう、やだな諏訪くんて。こういうときばっか鋭いんだから。
諏 「俺は何かしたか、二ノ瀬。あるなら、いってくれ」
諏訪くんが何かしたかって?
そんなの、
「・・・なんもないよ」
諏 「じゃあどうして、」
諏訪くんの手が、私の腕に伸びてくる。
・・・ああもう、最悪。
「「放っといてっ!!!」」
諏 「!」
静寂が、淀んだ空気を押し出した。
・・・あ、やっちゃった。
気づいた時には、もう遅い。
「ごめん・・・」
鞄を手に、私は教室を後にした。
諏訪くんはその間、ずっとうつむいていた。
+++++
バフッ。
「・・・ぅうう〜〜っ」
思い出せば思い出すほど、後悔に飲み込まれる。
"放っといて"。
なぜ、そんな言葉を口走ったのだろう。
そんな風に思ったこと、一度もなかったのに。
・・・一度も?
本当に、そうだっただろうか。
違う。いや、違った。
最初の頃はあんなに、かまわないでほしいと思っていたじゃない。
ということは、今の状況はさほど悪くないんじゃない?
「・・・っはは、そんなわけないよ・・・」
それなら、こんなに悩んだりしない。
後悔、してるんだ私。
「わかんないなー・・・」
もう、わからない。
諏訪くんのことも、自分のことも。
どうしてほしいのか、どうしたいのか。
・・・わからない。
+++++
きゅ、99999位ぃいいぃい!?
天変地異ですか?びっっっくりした・・・
久しぶりにきたら心臓に悪い作品になってた・・・まあ、なぜこうなったのかは不明ですが、これからもよろしくお願いしまっす!
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あかり(プロフ) - ISLAYさん» ありがとうございます!!そうなんですよー!主人公よりかわいくあれ!と思って書いております←(^^ゞ (2018年11月26日 18時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
ISLAY - 諏訪くんって、可愛いですよね。 (2018年11月26日 9時) (レス) id: a0fdea4e50 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - まひろさん» ありがとうございます^^イラスト集が完結した分、こちらの更新が亀にならないよう気をつけていく所存です!← (2018年11月24日 14時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
まひろ - とっても面白いです!!イラストが完結してしまったのは寂しいですが、小説も応援しております!!∩^ω^∩ (2018年11月24日 10時) (レス) id: 117c5ce46f (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - かぐやさん» ありがとうございます!!諏訪くん私も好きなんですよ~。ちょっと、いやかなり私の好みが組み込まれてます笑 (2018年10月28日 21時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
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