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【恋に気づく男】 ページ23

三葉side





好きとか、愛してるとかは、いまだによく分からない。


もちろん、可愛い女子は普通に好きだし、夜鷹さんなんかはタイプだ。


けどそれは・・・あくまでライクで、ラブじゃない。



俺は、"恋"がしてみたい。




三 「そのためには、なんでもしてみせる!」



「・・・は?なに、三葉兄。急に」



三 「あ?・・・A、なんでいんだよ」



「殴るよ?あんたが相談があるって言ったから来たんだけど」



三 「あぁ?そーだっけか」




そういえば呼んだような気もするが・・・

なんで呼んだのか覚えてねー



三 「うーん、もう帰っていいぜ、A」


「はあっ?」


三 「お前疎そうだし」


「何がだよ!」


三 「はいはい、いいから出てけ」


「あっちょ、女子を押すとかありえ」



喚きながら出ていくAの背中を押し、後ろ手で扉を閉める。


三 「はあああ」


・・・俺に当分恋なんてムリそうだな・・・



?「三葉ー開けて」


誰だ?まさかまたAが・・・



三 「なんだ、四樹姉かよ」


四 「なんだとはなによ、失礼ね。夕飯だってよ」


三 「あー今行く」



答え、机に散らばったノート類をまとめる。が、四樹姉が出ていく気配はなかった。


三 「・・・なんだよ、四樹姉」


四 「別に。・・・さっき、Aがプリプリしながら降りてったけど、なんかしたの、あんた」


三 「しっしてねーよ!」



ホントはしたけどな。



四 「あのさあ、三葉」


三 「なんだよ」


四 「妹とか弟って、いいもんだね」


三 「・・・え?」




三 「なに、急に」


四 「別にぃ。なんとなく。・・・親父が再婚してくれて、よかったかも、とか」


三 「四樹姉・・・うっ、」


四 「なっ、なに泣いてんのよ!男のくせにっ」


三 「俺、こーいうの弱くて・・・」


四 「ふっ・・・変なの」


三 「!」



あれ、俺なんで四樹姉の笑顔にこんな動揺してんだよ。

おかしくねえか?



四 「早く来なさいよー?」


三 「あ、ああ・・・」



・・・まさか、まさかな。


俺が四樹姉に惚れるとか、そんな馬鹿な話・・・ねーよな?

【恋を知らない女】→←休憩#



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作者名:あかり | 作成日時:2018年6月28日 22時

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