# 【月の宴】 ページ25
三葉のお話です!
Aと千尋のお話書くって言ってなかった?とは突っ込まないでください・・・うぅ
衝動的に書きたくなったんだぁああぁあ←
+++++
三葉side
バイト帰り、通り道の駐車場に座り、缶コーヒーをかたむける。
飲みながら、コーヒーをいれてくれた人を、唐突に思い出した。
・・・たとえば、俺の初恋が義姉じゃなければ、
たとえば、俺に恋の経験があったら、
たとえば・・・初恋が、恋に恋する、というやつだったなら、
俺にも、新しい恋がすぐにできたのかもしれない。
けど、実際は・・・
今でも諦めきれてない好きな人が、隣の部屋にいて、違う誰かと付き合っている。
違う誰かを、好きだと言っている。
フラれたくせに、ってわかってる。
しつこいって、わかってる。
・・・けど、
やっぱり、苦しい。
"彼女が幸せならそれでいい"
嘘で言ったわけじゃない。
嘘ではないけど・・・本心でもなかった。
「それでいい」わけがなかったんだ。
だって俺は・・・俺はいつだって、四樹姉を独り占めしたかった。
三 「おせえんだよ・・・っ」
・・・そう。
俺はいつだって、遅い。
気づくのも、言うのも、想うのも、全部。
そして、間に合わない。
「たとえば」なんて、たらればの後悔をすることしかできない。
そういう、宿命なんだと思った。
『──大丈夫ですか?』
優しい声が響いて、俺は顔を上げる。
月の光・・・なんて、柄じゃないけど、でも本当に月光に映し出されるようだった。
俺はその人を、綺麗だと思った。
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