Share＊House 2 with水溜りボンド

story48 ページ7

カンタSide
Aが階段から落ちた。


Aは大丈夫なの？


今すぐにでも駆け出したい気持ちを抑え、心配を胸に案内された病室へ入る。


カ「A！」

ノックもせずに病室へ入ると先に来ていたひっしーと、思ったよりも元気そうなAの姿が見えた。


ト「大丈夫か？」


『うん、大丈夫。すこしふらっと来ちゃって、』


菱「お医者さんによると過労が原因によるもので、病気とかそういうのではないそうです。」


カ「本当に大丈夫なの？！」


あはは、と笑うAは多分申し訳ないとでも思っているんだろう。


何も言わず無理される方が困るし、頼りにされていないみたいで悲しい。


『だから大丈夫だって
ごめんね、心配かけちゃっ…』


カ「なんでそうAはいつも…
Aはいつもそうじゃん
いつも周りに気を遣ってさ、なんでもっと周りを頼らないの?今回だってこんなふうに倒れるまで何も言わないし……‼」


Aが思ったより元気そう安心した。

でも、その反面Aが疲れているのに気付いていたのに声をかけなかった後悔、Aが階段から落ちたと聞いて、すごく心配したこと、ずっと一緒にいるのに全然頼ってくれないAへの気持ちがごちゃまぜになってAを怒鳴りつけてしまった。



こんなに自分の感情がコントロールできないことなんて初めてだ。


『ごめん』


自分の言動に後悔したあとに聞こえたのは、Aのかぼそい声だった。


ト「カンタ、落ち着けって。
A、Aは悪くないよ、大丈夫
ごめんな、倒れるほど疲れてるのに気付いてやれなくて。」



トミーの言葉を聞いたあとに、また後悔した。

なんでAを責めるような言い方しかできなかったんだろう。


確かに気付いてはいた。
けど、Aが倒れてこんな大事になるまで、“大丈夫だろう”と勝手に思って何も言わなかった。


でも、わかってたはず。

Aの体がそんなに強くないことも、頑張り過ぎちゃうことも、周りに助けが求めるのが苦手なことも。


――――なんであんなこと言っちゃったんだろう…


カ「A、ごめん俺、」


ト「カンタ、お前も悪くないから。
もちろんAも悪くないしさ
カンタは心配しすぎただけだよ。
電話もらったときの焦りようすごかったもんな笑

でも、それくらいAのことみんな大切に思ってるってことだからさ
もう無理しすぎんなよ」

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