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第四話・それを恐れたとき03 ページ13

「話を聞いていただけますか?」


桜の頭部には獣耳、桜が俺たちとは違う証だ。

それを見て俺は話を聞いた瞬間、もう後には戻れなくなる気がした。

知り合ったばかりの彼女が遠のいて感じるのを恐れてしまった。

そして俺は


「・・・・・すまん、桜。話は今は聞けない。」


間違いを犯した。

そういってしまったのだ。

桜のショックを受けたような顔は一生忘れないだろう。

そのくらい悲しそうな顔をした。


「え、と、あの、・・・・・ごめんなさい。怖いですよね。私人間じゃないですし。勉強頑張って下さい。ごめんなさい!」


そう口走りながら桜は顔をうつむかせたまま部屋を出ていった。

ドアが勢いよく閉まる音がやたらとゆっくりに聞こえた。


しばらく呆然とした後、俺は机を拳でたたきつけた。


「くそっ。何でっ」


(何で俺はあんなことを言ったんだ。彼女が悲しむことくらいわかっていたじゃないか。桜は俺のことを笑顔で見てくれたのにおれはどうして、何を恐れたんだ。)


「・・・・・・・・・・桜、泣いてたな。」


その後、どんなに勉強しようとしても桜のことが気にかかりまったく身が入らなかった。

気がつけば同じ問題で何分も固まっていたり、同じ文章をずっと読み続けたり、桜という文字をシャーペンの先で叩いたり。


(なにをやっているんだ。俺は。)


結局夕食だと母に呼ばれるまで勉強は進まなかった。

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設定タグ:魅桜庵 , 妖怪 ,   
作品ジャンル:ラブコメ, オリジナル作品
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美由紀(プロフ) - こんな感じでいいですかね? (2017年7月2日 22時) (レス) id: 9e4be1b4f0 (このIDを非表示/違反報告)
こくりみな(プロフ) - 美由紀さん» 反応遅くなりすみません!わざわざありがとうございます! (2017年7月2日 22時) (レス) id: 03bebef213 (このIDを非表示/違反報告)
美由紀(プロフ) - イラスト集の作者です!遅くなってすいませんでした!イメ画できたのではりつけておきます!http://uranai.nosv.org/img/user/data/d/c/a/dcabbc29658638cbb58786e17cb9aca3.jpg (2017年6月25日 0時) (レス) id: 9e4be1b4f0 (このIDを非表示/違反報告)
こくりみな(プロフ) - 金堂雪音さん» 初コメントです!ありがとうございます!!頑張ります! (2017年3月14日 13時) (レス) id: 93511eb444 (このIDを非表示/違反報告)
金堂雪音 - 先がたのしみますです。更新頑張って下さい! (2017年3月12日 22時) (レス) id: b6258d0c76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こくりみな(桜原案:蒼藍@芽吹) | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年2月13日 16時

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