カラフル 2 (ページ7)

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光side

みんなでハロウィンのおうたやダンスを踊るところまではノリノリだった慧くん。

普段から音が好きな慧くんは、リズムに合わせてゆらゆら揺れていた。

しかし問題はその後で。

光「慧くん、お菓子貰いに行こうよ。」

ハロウィンのメインと言ってもいい、お菓子ゲットのイベントになるとすぐにやる気を無くしてしまった。

今は床に大の字で転がって、空中に何かを描いている。

他の子はもうみんなそれぞれバケツを持って、施設の中でバラバラに待機する職員さんの所を回っている。

教室に残っているのは慧くんだけ。

〝ハロウィン〟という行事がどういうものか理解するのが難しいから無理も無いとは思うのだけど、俺は慧くんにも楽しんで欲しい。

胸元に下がる〝Trick or treat〟もお母さんが慧くんが楽しむ顔を想像して作ったに違いないから。

光「けーいくんっ、はじまるよはじまるよ、はじまるよったらはじまるよ。」

「いーちといーちで忍者さん、どろんっ！」

「はじまるよはじまるよ、はじまるよったらはじまるよ。にーとにーで？」

慧くんの好きな遊び歌を歌えば、むくっと起き上がる。単純すぎてすっっごく可愛い、笑

手を叩きながらこっちまで歩いてきて、不器用ピースをちょきちょき。

光「そう！かーにさん、ちょきん！」

慧「ふふっ、…ぁ〜」

いいぞ、いいぞのってきた。5まで行くと、本当は手はお膝なんだけど…。

光「今日は、慧くんのぱーと俺のぱーで手を繋ぎましょう。一緒の方が楽しいよ。」

お歌で気分も上がったからか、繋いだ手を引くとそのままこちらについてきてくれた。

顔ももう、さっきまでのお疲れモードじゃないね。

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