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侑李side
〈侑李、ネクタイ曲がってるよ。あ、お弁当も忘れてる!〉
侑李「あー、ごめんごめん。」
〈ちょっとしっかりしてよね。〉
ここまで準備したけれど、正直頭が割れそうなくらい痛い。
頭痛薬飲んだのに、まだ効かないみたいだ。
靴を履いて、カバンを手に取るとあまりの重さに体がふらつく。
侑李「あれ、にーちゃん。見送りにきてくれたの?」
振り返るとさっきまでソファで自分の世界の中だったはずのにーちゃんがすぐ後ろに立っていた。
侑李「なーにもってんの?アイス?朝からアイスは食べないよ。」
こんなに寒いのに、にーちゃんの手に握られていたのはバニラのカップアイス。
慧「ぁあ゛!んぁ!」
侑李「えぇなになに、どうしたの。」
俺が戻してくるように言うと、何故か途端に声を上げて怒り出した。
侑李「だーめ、これちゃんとしまっておくんだよ。僕いくからね。」
慧「あ゛ーっ!!!」
準備に時間がかかったこともあってギリギリなのでにーちゃんの相手をする暇もなく、俺が玄関を出ようとする。
すると、裸足で玄関に降りて僕のネクタイを解いた。
これはにーちゃんが、僕に学校に行ってほしく無い時の合図。
侑李「んもぅ、にーちゃん!時間ないの!」
〈なぁにどうしたのー、慧。寂しいのか。〉
そしてここで救世主登場。にーちゃんの叫び声を聞いた母さんがわざわざ2階から降りてきてくれた。
侑李「母さん、にーちゃん頼むね。持ってきたアイス、ダメって言ったから多分機嫌悪いんだと思う。」
〈なに?アイス?〉
慧「んぅあ、あぁ、ぃい」
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作者名:あむ | 作成日時:2021年10月29日 16時