また日は昇る ページ18
大貴(18)慧(20)兄弟設定
慧side
季節は年の瀬。
町は年越しの為の買い出しに出ている人達でまだがやがやとしている。
頬を引き裂くような冷たい風を感じて、マフラーに首を埋めながら歩く。
俺が訪れたのは、いつでも時の流れが変わらない場所。
慧「大貴、きたよー」
ここはどんな時も穏やかな時間が流れている。
慧「あ、髪の毛洗ってもらったの？さっぱりしたね。」
少し髪の毛に触れると、ほかほかとした空気が伝わってきて心なしか大貴も嬉しそうだ。
本当に心なしか…なんだけどね。
弟の大貴は半年前、所謂、植物状態になった。
大貴はもともと元気すぎるくらいの健康体。
風邪だって1年に1回ひくかどうかだった。
それなのに、その日は突然きて。
体育の授業中に突然倒れた時にはもう心肺停止状態。
マラソン大会の練習中で学校の裏を走っていたから、先生の到着も遅れて蘇生に時間がかかってしまったらしい。
色々手を尽くしてもらって、なんとか死は免れることはできたものの前みたいにもう大貴の笑顔を見ることはできない。
大貴が倒れてすぐは、こちらの言葉が理解できてない、なんて信じられなくて。
俺は取り乱して、大貴の体を揺すったり、食事を摂ることも忘れて一日中話しかけ続けてぶっ倒れたり。
受け入れられない故、病院のスタッフさんにも沢山沢山迷惑をかけた。
でも、カウンセリングを受ける中で大貴はまだ生きている。自分で呼吸をしているという事が奇跡だとやっと分かった。
だから俺は今こうして、ありのままの大貴を受け入れて、隣にいる。
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新道踏切(プロフ) - リクエストお願いします！伊野尾くんが心臓病でいつも心配してくれるやん家族に反抗期で、冷たく当たる話が読みたいです(*^^*)毎回楽しく読ませて頂いてます！更新頑張ってください!! (2021年1月14日 8時) (
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作者名：あむ
| 作成日時：2020年12月19日 20時
