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裕翔side
学校から帰ってきた慧の様子がいつもと違っていた。
帰ってきてからは一言も発さずに自分の部屋に籠もっている。
裕翔「………慧？」
慧「……おおかみさんはみんなとちがってするどいきばがありました。…、」
「……みんなはこわがって、おともだちになってくれません、」
裕翔「……慧、」
慧が何か嫌なことや辛いことがあった時、絶対に読む絵本がある。
本人は無意識なんだろうけど、悲しそうにその本を声に出して読むんだ。
慧「……でも、きつねさんはおおかみさんのきばをかっこいい、といっておともだちになってくれました。」
「…おおかみさんは…….うれしいきもちに…なりました。」
裕翔「けい、……どした？」
慧「みんなちがって、みんないい。……きつねさんがおしえてくれたおまじないです。」
裕翔「……なにがあったの、おしえてよ……」
俺の声も全く聞こえていない慧を後ろから抱きしめた。
慧「………みんなちがって、みんないい……」
裕翔「……もうやめてっ、もうおしまい、」
俺が無理矢理本を閉じると、慧の頬から涙が落ちた。
慧「こんなのっ……うそだ、っ」
「……んーっ、……ぅっ、……ぅ」
「みんなちがって、みんないい。」という題名のこの絵本は妻が慧にずっと読み聞かせていたもの。
足が片方ない慧が引目を感じないようにってみんなとちがっていいんだよって、この本ばかりを慧に聞かせていた。
その事を慧は無意識下で覚えていて、こうやってこの絵本にすがる。
裕翔「大丈夫だよ慧。ゆっくりお話しして？」
慧「うわぁぁんっ、……….っ……もうやだぁ、」
妻の遺したこの絵本はきっと慧の心を映し出してくれる。
不器用なパパのためのママからの魔法の贈物なんだ。
だから俺は自分の気持ちを露わにしてくれた慧の背中をゆっくりとさすって話を聞くんだ。
・
「みんなちがって、みんないい」/end
・
めちゃめちゃいいリクエスト頂いたのに史上最低レベルのクオリティになってしまいました………
本当に申し訳ありません………
ボツにするか迷ったけど、一応投稿しておきます……、
・
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りー。 - コメント失礼します！主様の作品とても大好きです！まだ読んでる途中ですが、もしよろしければHOPEの続きを出していただきたいです。検討よろしくお願いします。 (2021年2月10日 23時) (
レス) id: 669c167ab0 (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - 凪さん» 読んでいただいていると聞いて一人でにやけてしまいました笑 これからも素敵なお話、待ってます。 (2020年7月4日 21時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - 青空と虹さん» コメントありがとうございます（ ; ; ）私も主様の作品読ませて頂いたことあります！特に「不器用兄弟」がすごく好きです。 スローペースにはなりますがこれからも読んでいただけると嬉しいです (2020年7月4日 13時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - こんにちは、いつもお話読ませていただいています。あたたかいお話が沢山で、いつも読み終わると満足感というか、胸がいっぱいになります。これからも、あむさんのペースで更新して頂ければ嬉しいです。いつもありがとうございます。応援しています。 (2020年7月4日 3時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2020年6月17日 19時
