【朗報】ちょｗ友達とトリップしたんだけどｗｗｗ…はぁ？【文スト】

虎探し ページ8

『無理だ…奴に人が敵うわけない！』


敦君がそう叫ぶと国木田さんは尋ねた

｢貴様、人喰い虎を知っているのか｣
｢彼奴は僕を狙ってる。殺されかけたんだぁ！此処等辺に出たなら、早く逃げないと！｣

再び敦君は逃げだそうとした
私は逃がさんとばかりに素早く店のドアを閉めた

｢茶漬け代は体の何処か一部か全部話すにして貰ったら？｣
｢うぅ…｣

康江の提案を聞き入れつつもしぶる敦君
国木田さんと同じ質問を太宰さんも尋ねた

｢それで、君はあの虎の何を知っている？｣
｢うちの孤児院はあの虎に、ぶっ壊されたんです。畑は荒らされ、鶏小屋は壊され、それに倉庫も。死人こそ出なかったけど、貧乏孤児院がそれで立ち向かなくて、口減らしに僕は追い出された。｣
｢やっぱその孤児院潰す…｣
｢そりゃあ、災難だったね｣

私の殺意を無視して国木田さんは質問を続ける

｢其れで小僧、殺されかけたと云うのは？｣
｢あの人喰い虎、僕を追いかけるように、僕の行く処の先々に現れるんです。この間も鶴見の辺りを歩いていた時に…｣
｢ガオ―――！！｣
｢うわわわわ！！｣
｢コラァ！A―――！｣
｢ヒャ！｣

S心がまだ発動してるので敦君を驚かしたら康江に怒られた

｢…施設を追い出された二週間前から何度も彼奴の影を見た。きっと僕を追って街まで降りてきたんだ！｣
｢其の虎を最後に見たのはいつの話だ？｣
｢鶴見の辺りで彼奴を見たのが確か四日前です｣
｢確かに、虎の被害は二週間前からこっちに集中している。其れに、四日前から鶴見の辺りで目撃証言がある｣

手帖を確認する国木田さん
すると目の前で考え込んでいた太宰さんが云いだした

｢…敦君此れから暇？｣
｢え！？｣
｢君が人喰い虎に狙われてるなら好都合だ。｣
｢はあ？｣
｢虎探しを手伝ってくれても｣
｢嫌ですよ!!｣
｢あ、君達も一緒に来てくれるかい?｣
｢行きます!!｣

私達は元気よく返事をして、太宰さんはメモを書いた

｢国木田君は社に戻ってこのメモを社長に…｣
｢おい、4人だけで捕まえる気か。然もそのうち二人は女性だ…まずは情報の裏を取って…｣
｢いいから｣

国木田さんはメモを受け取り
敦君は反発した

｢僕は嫌ですからね!!其れって詰り餌って事じゃないですか！？｣
｢報酬出るよ?｣
｢え…報酬?｣
｢もしかして私達も…？｣
｢もちろん｣
｢そ、そんな物じゃ釣られませんからね！！…因みに報酬はどの位ですか？｣


太宰さんに電卓を見せつけられた敦君は易々と釣れた

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ラッキー双黒

太宰治

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