好きと気付いたバレー馬鹿【木兎光太郎】 (ページ27)

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27、合宿①② ページ27

「お邪魔しまーす」

「遅いぞA！」

「ごめんなさーい」

特に反省の色は見えぬが、いきなり呼び出したのは木兎だ。勘弁して欲しい。

「あれ、皆はどこにいるんですか？」

「なんかA来るって言ったら消えた」

「……泣きますよ？」

「え、何でだよ！」

ただいま梟谷男バレの部屋。木兎とAは二人っきり。
きっと他のメンバーが気を利かせて部屋を出て行ったのだ。
しかし二人とも特に何の感情もない、

「A好き～」

はずだ。

「どーしたんですかいきなり。……木葉先輩達に何言われたんですか？」

「Aに好きって言わないと、嫌われるって教えてもらった！だから木葉達も好きっていってるんだってよ。俺そんな事気付かなくて今まで言ってなかったから、今から頑張る！」

「木葉先輩達もそうですけど、それを信じる木兎先輩も先輩ですねwてか木兎先輩は勉強頑張ってください」

真面目に答える木兎に流石に堪えきれなくなったのか、思わず吹き出して笑ってしまう。

「やっぱ可愛いですねw」

「可愛いって言うな！」

Aは末っ子な為、どうしてもこんな木兎を弟の様に思ってしまう。

「じゃあ私も好きですよ」

「……へ、？」

「何ですかその顔wやり返し成功ですね！」

「や、やめろよ急に！」

するとふと真剣になり、木兎の耳元で発した一言。
木兎の体温はみるみる上昇していく。
Aにとって、それは笑う要素の一つ入る。余程面白いのか、腹を抱えて笑っていた。