好きと気付いたバレー馬鹿【木兎光太郎】 (ページ31)

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31、合宿①⑥ ページ31

「クロちゃん、虎ちゃん、リエーフちゃんは濃いめ。海ちゃん、福永ちゃんは普通。夜久ちゃん、研磨ちゃんは薄めだよ」

だが、巻屋が人数分×2のタオルを出しながら平然と答える。

「流石巻～」

「それはそうとして、何で知ってるの？」

白福と雀田は巻屋の実力を分かっているが、不思議には思うのだろう。

「それぞれの汗の量と、好きな食べ物とか味付けとかを計算したらそうなったの」

「汗と食べ物を計算式に……」

いくら頭の良い谷地でも、考えられぬ公式に唖然とする。

「巻は東京で有名なマネージャーなの～。色んな強豪からマネ業のオファーだって来てたんだよ～？」

「マネージャーのオファーとか初めて聞いた……」

「私も初めて聞いた時ビックリしたよw今の潔子ちゃんと仁花ちゃんみたいな反応だったもんw」

烏野マネージャーが固まる中、雀田が肩を震わせる。

「あ、雪っぺちゃんと潔子ちゃん！人数分のタオル濡らして？かおりんちゃんと仁花ちゃんは、そのタオルをクーラーボックスに入れて？」

人数分のタオルを2つの籠に分け、白福と清水に渡す。
そして大きな2つクーラーボックスを雀田と谷地に渡した。
自分はスポドリの粉を手にして、ジャグの方へと走って行った。

「……私達も頑張らないとね～」

「そうだね。負けてられないや」

「先輩方、頼もしいですね！」

「仁花ちゃんも頑張るんだよ？」

「もちろんです！」

他のマネージャー達は気合いを入れ直し、巻屋に任された仕事に素早く取り掛かった。