告白、邪魔された。【白布賢二郎】

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『ごっふぉぉ!』



目覚まし時計が鳴り、私は奇声を発しながら飛び起きた。
余裕もって準備できるように、早めにセットしておいたからちょっと眠い…。
髪の毛は耳の辺りで、ツインテールにした。






今日の服装は、ロゴ入りの長袖にデニムジャケット羽織って、スキニーパンツ!
可愛いよりはかっこいいスタイルを目指しております。
そして、動きやすさ重視のな。女子らしくないのは自覚アリだよ……。






財布にスマホに…と色々チェックをしてたら、あっという間に時間が経っていく。
少し早めに校門前に行こう。
……とか思ってたけど。







「あ、おはようございます」
『おはよう…早くね?』





既に白布、いました。
15分前だよ、まだ。
え、むしろ私が遅かったの、え?






「誘ったからには、Aさんが来る前には来た方が良いかなって」
『おぉ……!!』





偉い…!!私はそんなことしない…!
この子って素っ気ないけど、凄い良い子だよね、感心。
白布は、それに、と少し目を逸らして言葉を続ける。






「今日の服、凄い似合ってます。…可愛いですよ」
『へっ!?』






可愛い…?似合ってる…??
服の事で褒められ慣れてないから驚いた。









『可愛くなんかないよ!ちょっと男の子っぽい服装じゃん、つーか目ぇ逸らしてるし!!』





何でよ!
言葉と行動が逆の事になってるぞ!
すると、白布が私に近づき、私の髪の毛を少し掬う。






「そりゃ、その髪型見るの初めてですもん、見惚れるに決まってるじゃないですか。
服だって、素敵ですって」





さらさらだー、なんて真顔で言ってのける白布。
瞬間、顔がぼっと熱くなる。
それに気づいた白布は驚き、ずっと触っていた私の髪をぱっと手から離す。






「なんで、そんなに顔赤いんですか!?」
『だって白布が見惚れるって…!!褒められるの慣れてないし、顔近いし…!』
「あ、あぁ…」






自分たちの距離感に気づいた白布は私から慌てて離れる。
若干、顔が赤い。




「てか、髪触られるの嫌でしたか」



ぽつり、と顔を背けながら、白布は呟いた。


『いや？大丈夫だよ』



こう答えるのが、今の精一杯。




『もう行こ!』





照れ隠しに大きい声を出し、私たちはショッピングモールへと向かった。
まだ顔が熱くて、いつもより心臓が速く鳴っている気がした。

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